「決定は撤回されません」と届いたら?X凍結が解除されないときの確認ポイント
異議申し立てを送ったのに、何日たっても凍結が解除されない。返ってきたのは「決定は撤回されません」という短いメールだけだった。弊所に寄せられるご相談でも、こうした状態から始まるケースが少なくありません。
ただ、通知の文面を落ち着いて読み直すと、申し立ての内容以前に「求められていることと違う手続きをしていた」「別の画面で止まっていた」という理由が見つかることがよくあります。この記事では、実際に届いた通知の文面をもとに、解除されないときに見直したい点を順番に整理します。
この記事で確認すること
1 届いたのは「凍結」か「ロック」か
2 違反とされたルールの名前
3 本人確認の追加資料を求められていないか
4 テンプレートの返信に引きずられていないか
5 返事が来ないときの待ち方と記録
6 解除後に一部の機能が戻らないとき
1 届いたのは「凍結」か「ロック」か
最初に確かめたいのは、アカウントが今どういう状態なのかです。Xからの通知には、アカウントを「凍結」したというものと、「ロック」して機能を制限したというものがあり、この二つは解除のための手順が異なります。
次の画像は、異議申し立てに対して届いた返信です。

*アカウント名は伏せています
「当初の決定を撤回する正当な理由はない」と書かれているため、申し立てが退けられたように読めます。けれども最後の段落を見ると、機能制限を解除するにはアカウントにログインして、画面に表示される手順を完了するよう案内されています。
この場合に止まっているのは、異議申し立ての審査ではなく、ご本人がログイン後の画面で行う手続きです。電話番号やメールアドレスの確認など、画面の指示どおりに進めることで制限が解ける場合があり、ここを飛ばしたまま申し立てを重ねても状況は動きにくくなります。
なお、この返信には「Xルールの違反は生じていないと判断しました」という一文と「ルールに違反しています」という一文が並んでいます。自動で組み立てられた定型文では、このように前後がかみ合わない文面が届くこともあります。一文ごとの言い回しにこだわるより、最後に何をするよう求められているかを読み取るのが大切です。
2 違反とされたルールの名前を確かめる
凍結の通知には、どのルールに違反したとされているのかが書かれています。下の例では「偽装行為を禁止するルール」が挙げられています。

解除されない申し立ての多くは、「身に覚えがない」「普通に使っていただけ」という一般的な説明にとどまっています。審査する側から見ると、指摘されたルールのどの点について、なぜ当てはまらないのかが伝わらなければ、判断を変える材料がありません。
申し立てを書き直すときは、通知にあるルール名を起点にして、そのルールに当てはまると誤解された可能性のある使い方(短時間の大量のフォローや投稿、外部ツールとの連携、複数アカウントの運用など)を洗い出し、それぞれについて事実関係を説明するのが基本です。
また、同じ通知には、新しいアカウントを作って凍結を回避しようとした場合は新しいアカウントも凍結すると明記されています。解除を待つあいだに別アカウントを作ることは、元のアカウントの審査にとっても望ましくありません。
3 本人確認の追加資料を求められていないか
審査が進んだ段階で、本人であることを示す資料の提出を求めるメールが届くことがあります。ここで止まってしまう方がとても多い段階です。

このメールで求められているのは、おおむね次のようなものです。
| 求められているもの | 見直したい点 |
|---|---|
| 政府発行の身分証明書 | 記載事項がはっきり読める画像か。メール内で指定された提出方法(アップロード先)を使っているか |
| アカウント名と本名が違う場合の資料 | 屋号やペンネームが本人のものだとつながる資料を出せているか |
| 代理で手続きする場合の権限を示す資料 | ご本人が手続きしているのに代理人向けの項目に回答しようとして迷っていないか |
| ファイルの形式 | 指定された形式(PNG、JPEG、PDFなど)で、届いたメールへの返信として添付しているか |
ご相談でよく受けるのが「ペンネームの証明には何を出せばいいのか」というご質問です。ペンネームそのものを公的に登録する制度は一般的ではないため、たとえば開業届に記載した屋号、ペンネームで締結した契約書や請求書、ペンネームと本名が併記された書類など、名前と本人のつながりを示せるものを組み合わせて説明することが考えられます。何が適切かはアカウントの使い方によって変わるので、手元にある資料を一度並べてみるところから始めてください。
このメールは、記載事項が読み取れる資料を受け取ってから対応すると結んでいます。裏を返せば、資料がそろわないかぎり審査は先へ進みません。返事が来ないと感じているとき、実はこちらの提出待ちになっていたということもあります。
本人確認を装った不審なメールも出回っています。身分証の画像を送る前に、差出人のアドレスがXのドメインのものか、それまでのやり取りへの返信として届いているかを確かめてください。
4 テンプレートの返信に引きずられていないか
個人のアカウントとして申し立てたのに、返ってきたメールに「組織」「公式ドメインのメールアドレス」といった、企業アカウント向けの文言が並んでいることがあります。自分の申し立てが別のものとして扱われたと思って手が止まってしまいがちですが、定型文がそのまま送られてきただけというケースも少なくありません。
このような場合は、慌てて企業向けの資料を用意する必要はありません。個人として利用していることを前提に、求められている項目を個人の立場に置き換えて答え、届いたメールへの返信として送るのが自然な進め方です。実際にこの対応で、その後アカウントを取り戻せたご依頼者もいらっしゃいます。
5 返事が来ないときの待ち方と記録
申し立てから結果が出るまでの期間は一定ではありません。長く待ったあとで突然解除の連絡が届くこともあれば、こちらから何か送った直後に動くこともあります。次のメッセージは、ご依頼者から実際に届いたものです。

ご本人も書かれているとおり、何がきっかけで解除されたのかは外からはわかりません。だからこそ、待っているあいだにできることは二つです。
一つは、送った日時、送った内容、受け取ったメールを時系列で残しておくことです。追加資料を求められたときや、別の窓口から改めて申し立てるときに、これまでの経緯を正確に説明できます。もう一つは、同じ文面を短い間隔で繰り返し送るのではなく、ここまでの1〜4を見直して、伝わっていない点を補った内容で申し立てることです。
Instagramの停止通知では、異議を申し立てられる期限の日付と、何もしなければアカウントが永久に停止されることが明記されています。プラットフォームによっては時間の経過そのものが不利に働くので、届いた通知の期限は最初に確認しておいてください。
6 解除後に一部の機能が戻らないとき
凍結が解除されても、すぐにすべての機能が元どおりになるとはかぎりません。

このご依頼者の場合、投稿や他のアカウントの閲覧はできる一方で、検索だけがエラーになっていました。解除の直後は、このように一部の機能が遅れて戻ることがあります。まずは少し時間をおいてから再確認し、それでも戻らない場合に改めて問い合わせを検討するという順番で十分です。
あきらめかけていたアカウントが戻ったケース
弊所では、ご自身で何度申し立てても解除されなかった方からのご相談を多くお受けしています。ご依頼者からいただいた声の一部をご紹介します。
半ば諦めていましたが、長年愛用していたアカウントを取り戻せて本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。
X・永久凍結の解除
先ほどX社よりメールが届き、無事にアカウントを取り戻すことができました。心より感謝申し上げます。
X・アカウントの復旧
取り戻せる可能性は50%とお聞きしていたので、ちょっと諦めてたんですが……アカウント、取り戻せました!
X・アカウントの復旧
*ご依頼者の了承を得て掲載しています。結果は個別の事情によって異なり、解除をお約束するものではありません。
まとめ
解除されないときは、申し立ての文章を磨く前に、通知が求めていることと自分がしていることがずれていないかを確かめるのが近道です。凍結かロックか、どのルールが挙げられているか、資料の提出待ちになっていないか。この三つを見直すだけでも、止まっている理由がわかることがあります。
それでも先に進めないときは、届いた通知やこれまでのやり取りをそのままお送りください。事実関係と証拠を整理し、申し立てに使う書面の作成までお手伝いします。
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執筆・運営について
リーリエ行政書士事務所
SNSアカウントの凍結解除・乗っ取り復旧を専門とする行政書士事務所です。事業会社の側で、凍結・利用停止に関する書面を受けて対応方針を検討する審査業務に関与した経験を基礎に、措置をする側とされる側の双方から実務を整理しています。
| 事務所 | リーリエ行政書士事務所 |
|---|---|
| 取扱分野 | SNSアカウントの凍結・乗っ取りからの復旧、SNSアカウント運用サポート |
| 公開 | 2026年10月25日 |


