SNSの乗っ取りは犯罪か|成立する罪と、告訴の実務を行政書士が解説

Lillie / SNS Account Recovery — Criminal

Xを乗っ取られた。
刑事告訴はできるのか。

「犯人を捕まえてほしい」——乗っ取りの相談で、必ず出る言葉です。結論から言えば、成立しうる罪は複数あり、告訴は制度として可能です。ただし、多くの方が想像している道筋とは、いくつかの点で違います。何罪になるのか、成立しない罪は何か、告訴と被害届はどう違うのか、犯人が分からなくても告訴できるのか。刑法と刑事訴訟法の側から、順に整理します。

01成立しうる罪不正アクセス禁止法・刑法の各罪複数ある
02成立しない罪窃盗・器物損壊が使えない理由誤解が多い
03告訴・告発・被害届三つは別のもの効果が違う
04実務上の手続の流れ相談から処分の通知、検察審査会まで8ステップ
05時効と、現実の壁3年という期間、そして検挙の状況早さが要る
06弊所の経験と、カード被害国外犯の壁、そして防ぎ方100件超の関与から
INTRO

「犯人を捕まえてほしい」という相談から

CASE ── 設例

Xにログインできなくなり、メールアドレスも変更されていた。自分のアカウントからは、知人に向けて投資を勧める投稿とメッセージが送られている。

「アカウントが戻るかどうかも大事ですが、それ以上に、犯人を放置したくない。刑事告訴はできますか」

この問いに、まず正確に答えておきます。できます。アカウントの乗っ取りは、不正アクセス禁止法違反として明確に犯罪であり、加えて、その後に何をされたかによって刑法上の複数の罪が成立しうるからです。

ただし、実際に告訴を検討するときには、いくつか押さえておくべきことがあります。刑事手続で得られるものと、アカウントが戻ることは別だということ。告訴と被害届は違うということ。そして、時間の制約があるということ。本稿は、その三点を軸に構成しています。

本稿の位置づけ

本稿は、条文と公表資料に基づく一般的な整理です。弊所は、告訴状をはじめとする刑事手続に用いる書類の作成を行っています。あわせて、事実関係と証拠の整理、時系列の作成、疎明資料の編綴を担います。一方、提出の代理、捜査機関との折衝、被疑者との示談交渉は弁護士の業務であり、弊所は行いません。その線引きについては、後段で改めて述べます。

なお弊所は、SNSトラブルを専門として、弁護士と協業する形で100件を超える刑事手続に関与してきました。その経験に基づく所見も、後段で述べます。

SUMMARY

先に、要点

01 ── 不正アクセス禁止法違反は、非親告罪である
告訴がなくても捜査は可能で、起訴もできます。つまり「告訴しなければ何も始まらない」わけではありません。ただし、捜査機関が事件を認知しなければ動きません。だから被害届や相談には、それ自体の意味があります。
02 ── 罪は一つではなく、束になる
侵入そのものは不正アクセス禁止法違反。その後になりすまして投稿すれば別の罪、金銭をだまし取れば別の罪、業務を妨害すればまた別の罪が問題になります。何をされたかを漏れなく整理することが、そのまま罪名の数に直結します。
03 ── 「アカウントを盗まれた」は、刑法の言葉ではない
窃盗罪は「財物」を対象とする罪です。アカウントは有体物ではないため、窃盗にも器物損壊にもなりません。日常語としては正しくても、告訴状に書けば筋が通らなくなります。
04 ── 犯人が分からなくても、告訴はできる
告訴は、犯人を特定して行う必要はありません。「氏名不詳者」に対する告訴が制度上可能です。「犯人が分からないから無理だろう」と諦めてしまう方が多いのですが、そこは障害になりません。
05 ── 告訴には、被害届にない「その後」がある
告訴が受理されると、検察官への送付義務が生じ、処分の結果が通知され、不起訴なら理由の告知を請求でき、検察審査会への申立てもできます。「その後どうなったか分からないまま終わる」ことを避けられる点が、実務上の最大の差です。
06 ── 時効は短い。そして起算点は「気づいた日」ではない
不正アクセス禁止法違反の公訴時効は3年です。起算点は犯罪行為が終わった時であって、被害者が気づいた日ではありません。気づくのが遅れた事案ほど、残された時間は短くなっています。
PREMISE

刑事と民事は、別の手続である

最初にここを分けておかないと、期待と結果がずれます。

刑事手続で得られるもの
  • 犯人の処罰。国家が刑罰を科す
  • 捜査機関による事実の解明
  • 事件として記録に残ること
  • 再発の抑止
刑事手続では得られないもの
  • アカウントの返還。捜査機関は運営会社に復旧を命じる立場にない
  • 損害の賠償。金銭の回復は民事の領域
  • 捜査の進捗の詳細。被害者に逐一開示されるわけではない
  • いつまでに結論が出るという保証
ここを混同しないために
相談の場で最もよく起きるのが、「刑事告訴すればアカウントが戻る」という期待です。戻りません。アカウントの復旧は、運営会社との契約上の問題であり、刑事手続とは別の線で動きます。
もっとも、両者が無関係というわけでもありません。警察へ相談した記録、被害届の受理番号は、運営会社への申告や、後の民事上の主張において、被害の存在を裏づける資料として機能します。刑事の手続は、民事の側の材料にもなる。この関係で捉えるのが正確です。
CRIMES

成立しうる罪

乗っ取りは、一つの行為ではなく一連の行為です。したがって、問題になる罪も一つではありません。何をされたかによって、次のように分かれます。

罪名・条文
どの行為に対応するか
法定刑
CRIME 01不正アクセス罪不正アクセス禁止法3条・11条
他人のID・パスワードを入力してログインする行為そのもの。乗っ取り事案の中核となる罪です。非親告罪。
3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
CRIME 02不正取得・不正保管罪同法4条・6条/12条1号・3号
不正アクセスに使う目的でID・パスワードを取得し、あるいは保管する行為。ログイン前の段階を捉える罪です。
1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
CRIME 03不正助長罪・不正入力要求罪同法5条・7条/12条2号・4号、13条
他人の識別符号を提供する行為と、いわゆるフィッシング行為。入口を作った側を捉えます。
1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金(目的の認識がない提供は30万円以下の罰金)
CRIME 04電子計算機損壊等業務妨害罪刑法234条の2
電子計算機に虚偽の情報や不正な指令を与えるなどして、その使用目的に沿う動作をさせず、業務を妨害した場合。事業用アカウントの乗っ取りで検討されます。
5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金
CRIME 05詐欺罪/電子計算機使用詐欺罪刑法246条/246条の2
なりすまして知人から金銭をだまし取った場合が前者。決済や振替の処理そのものを不正に行った場合が後者。二次被害の中心。
10年以下の拘禁刑
CRIME 06名誉毀損罪・侮辱罪刑法230条・231条
乗っ取ったアカウントから、第三者を攻撃する投稿をした場合。いずれも親告罪です(同法232条)。告訴期間の制限に注意。
名誉毀損は3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金ほか
CRIME 07信用毀損・業務妨害罪刑法233条・234条
虚偽の情報を流して信用を毀損し、または業務を妨害した場合。名義人自身が被害者になる類型です。
3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
CRIME 08私電磁的記録不正作出・供用罪刑法161条の2
権利義務に関する電磁的記録を不正に作り出し、人の事務処理の用に供した場合。設定や登録情報を書き換える行為が検討対象になりえます。
5年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金
実務メモ相談を受けたときに整理するのは、罪名ではなく「何をされたか」の一覧です。ログインされた/メールアドレスを変更された/投稿された/メッセージを送られた/金銭が動いた/取引先に連絡された。この一覧が埋まって初めて、どの罪が問題になるかが決まります。先に罪名を決めて事実を当てはめると、必ず抜けが出ます。
法定刑の表記について
令和7年6月1日、刑法等の一部を改正する法律(令和4年法律第67号)のうち拘禁刑の創設に関する部分が施行され、懲役及び禁錮が廃止されて拘禁刑に一本化されました。刑の種類が変更されるのは、明治40年に刑法が施行されて以来はじめてのことです。本稿の法定刑は、この改正後の表記によっています。
NOT

成立しない罪 ── 「盗まれた」は刑法の言葉ではない

ここは誤解が多く、しかも書面の説得力を損ないやすい部分です。

01窃盗罪・器物損壊罪・横領罪が使えない理由
刑法235条(窃盗)/同法261条(器物損壊等)/同法252条(横領)

日常会話では「アカウントを盗まれた」と言います。しかし刑法の窃盗罪は、他人の「財物」を窃取した場合に成立する罪です。財物とは、原則として有体物を指します。

成立しない
  • 窃盗罪/アカウントは有体物ではなく、財物にあたらない
  • 器物損壊罪/同じく「物」を対象とする罪であるため
  • 横領罪/占有の対象となる物を前提とする構成
代わりに機能する
  • 不正アクセス罪/アクセス制御機能に対する侵害を捉える
  • 電子計算機損壊等業務妨害罪/動作と業務への影響を捉える
  • 詐欺・電子計算機使用詐欺/財産上の損害を捉える
なぜこの整理が必要か
別稿で書いたとおり、アカウントは法的には「持ち物」ではありません。利用規約上の位置づけは利用許諾であって所有権ではなく、譲渡も相続も否定されているのが通例です。刑法の側から見ても、同じ結論になります。取られたのは物ではないから、物を対象とする罪は使えない。
だからこそ、不正アクセス禁止法という特別法が用意されているわけです。この法律は「アクセス制御機能により実現される電気通信に関する秩序の維持」を目的として作られています。守っているのは、あなたの所有権ではなく、鍵のかかった状態そのものです。
実務メモ被害届や相談の場面で「アカウントを盗まれました」と説明すること自体は、まったく問題ありません。伝わることが優先です。ただし、書面として整理する段階では、どの行為がどの構成要件に対応するのかを分けて書く必要があります。ここが曖昧なままだと、何を捜査してほしいのかが伝わりません。
PROCEDURE

告訴・告発・被害届は、別のもの

三つは日常ではまとめて語られますが、法的な効果が違います。ここを理解すると、自分が何をすべきかが決まります。

種類
できる人・内容
効果
TYPE 01被害届被害の事実を捜査機関に申告する。
被害者本人。犯罪事実の申告であり、処罰を求める意思表示は必ずしも含まれません。書式は簡潔で、その場で作成できることが多い。
捜査機関が事件を認知する契機になる。受理番号が残る。
TYPE 02告訴犯罪事実を申告し、処罰を求める意思を表示する。
被害者その他の告訴権者(刑訴法230条以下)。書面または口頭で、検察官または司法警察員に対して行う(同法241条)。
受理されれば、司法警察員は書類及び証拠物を検察官に送付する義務を負う(同法242条)。処理の結果について通知を受けられる。
TYPE 03告発第三者が犯罪事実を申告し、処罰を求める。
犯人または告訴権者以外の者。誰でも行える。
告訴と同様に扱われる。乗っ取りの被害者本人が行うのは告訴であり、告発ではない。
実務上の使い分け
被害届は、まず出すもの。速く、負担が軽く、事件の認知に繋がります。被害に気づいた段階で相談窓口へ行けば、その場で作成できることが多い。
告訴は、処罰を求める意思を明確にするもの。受理のハードルは被害届より高くなりますが、受理されれば検察官への送付義務が生じるという点で、手続を前に進める力があります。
順序としては、まず相談と被害届、その後に必要に応じて告訴という流れが現実的です。「告訴でなければ意味がない」と考えて、初動が遅れるほうが損失は大きい。
CAN

犯人が分からなくても、告訴はできるのか

できます。ここは多くの方が誤解している点です。

02氏名不詳者に対する告訴
刑事訴訟法230条(告訴権者)/同法235条(親告罪の告訴期間)/同法241条(告訴の方式)/同法242条(司法警察員の送付義務)

告訴は、犯罪事実を申告して処罰を求める意思表示です。犯人が誰であるかを特定して名指しすることは、要件になっていません。犯人が判明していない段階でも、「氏名不詳者」に対する告訴として行うことができます。

むしろ乗っ取り事案では、被害者の側で犯人を特定できることのほうが例外です。特定は捜査機関の役割であり、それを待ってから告訴する、という順序ではありません。

ただし、親告罪には期間の制限がある

名誉毀損罪と侮辱罪は親告罪です(刑法232条)。親告罪の告訴は、原則として犯人を知った日から6か月を経過すると、することができません(刑事訴訟法235条)。

ここで注意が必要です。起算点は「犯人を知った日」であり、犯行を知った日ではありません。犯人が分からないうちは期間が進行しないとされていますが、判明した瞬間から6か月の計算が始まります。捜査が進んで犯人が特定されたときに、この期間を意識していないと、権利を失う場面がありえます。

一方、不正アクセス禁止法違反は非親告罪であり、この6か月の制限を受けません。

実務メモ「犯人が分からないから何もできない」と考えて、何もしないまま数か月が過ぎている——これが相談で最も多いパターンです。犯人不明は、告訴の障害になりません。そして後述のとおり、時間は確実に減っています。
TIME

時効 ── 起算点は「気づいた日」ではない

03公訴時効の期間と起算点
刑事訴訟法250条(公訴時効期間)/同法253条(時効の起算点)

公訴時効は、法定刑の重さによって期間が決まります。長期5年未満の拘禁刑等にあたる罪については3年とされており、不正アクセス罪はここに含まれます。

起算点
公訴時効は、犯罪行為が終わった時から進行します(刑事訴訟法253条1項)。被害者が気づいた日でも、被害届を出した日でもありません。
乗っ取りは、発覚が遅れやすい類型です。「不審な投稿を指摘されて初めて知った」「数か月後に気づいた」という事案では、気づいた時点で、すでに時効期間の一部が経過しています。残された時間は、本人が思っているより短い。
実務メモ相談を受けたとき、弊所がまず確認するのは「最初の不正ログインがいつか」です。本人が気づいた日ではありません。ログイン履歴や通知メールから、どこまで遡れるかを見ます。ここが特定できるかどうかで、使える時間が変わります。そしてこの記録も、アカウントの中にある場合は取り出せなくなっている——別稿で繰り返し書いてきたとおりです。
FLOW

実務上、手続はどう進むのか

制度の説明だけでは、実際に何が起きるのかが見えません。相談窓口に行ってから、処分が出るまでの流れを順に置きます。

STEP 01相談する
  • 窓口は、警察相談専用電話(#9110)都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口、または居住地を管轄する警察署です
  • いきなり署に行くより、先に電話で相談し、来署の予約を取るほうが確実です。担当部署が不在で出直しになる場面があります
  • この段階では「相談」であり、届出でも告訴でもありません。ただし相談記録は残ります。後の説明で「いつ相談したか」を示せることに意味があります
STEP 02被害届を作成・提出する
  • 窓口で事情を聴取され、そのうえで被害届が作成されます。持参した資料をもとに、時系列を口頭で説明することになります
  • だからこそ、事前に時系列を紙一枚にまとめておくと、所要時間と精度がまったく変わります
  • 提出後、受理された旨と、事件を特定するための番号を控えておきます。運営会社への申告や、知人への説明で使えます
STEP 03証拠を提出する
  • スクリーンショット、通知メール、端末そのもの。任意提出の形を取ることが多く、提出したものは預けたままになる場合があります
  • 提出する前に、自分の手元にも控えを残してください。後の民事上の主張や、運営会社とのやりとりで必要になります
  • 端末を預ける可能性がある場合は、業務上の支障を先に伝えておきます
STEP 04告訴を検討する
  • 告訴は、書面または口頭で、検察官または司法警察員に対して行います(刑事訴訟法241条)
  • 実務上は書面(告訴状)によることが通例です。弊所は、この告訴状の作成を行っています。本人名義の書類として作成し、疎明資料とあわせて編綴します
  • 被害届を出した後でも、告訴を追加することはできます。順序として、被害届が先で構いません
STEP 05受理と、検察官への送付
  • 告訴が受理されると、司法警察員は、速やかに書類および証拠物を検察官に送付しなければなりません(同法242条)
  • ここが被害届との最大の違いです。被害届には、この送付義務が結びついていません
  • 受理の時点で、事件は検察官の手元へ進む道筋に乗ります
STEP 06捜査
  • 捜査機関は、必要に応じて捜査関係事項照会(同法197条2項)により、運営会社や通信事業者に対して照会を行うことができます
  • 被害者が自分でログの開示を求めても応じてもらえない情報が、この経路では出てくることがあります。捜査に委ねる実際的な意味の一つがここです
  • 期間の見通しは示されないのが通常です。数か月単位で動くものと考えておくのが現実的です
STEP 07処分と、その通知
  • 検察官は、起訴するか、起訴しないかの処分を行います
  • 告訴をしていた場合、処分をしたときは、その旨が速やかに告訴人へ通知されます(同法260条)
  • さらに、不起訴となった場合、告訴人は請求により、その理由の告知を受けることができます(同法261条)
STEP 08不起訴に納得できないとき
  • 告訴人は、検察審査会に対して、不起訴処分の当否の審査を申し立てることができます(検察審査会法)
  • 費用はかからず、書面で申し立てる仕組みです
  • ここまでの経路が用意されているのも、被害届ではなく告訴をした場合です
告訴と被害届の、実務上の差はここに出る
制度の説明としては「処罰を求める意思表示の有無」ですが、実務上の差は、STEP 05・07・08に集約されます。
①検察官への送付義務が生じる(242条)。②処分の結果が通知される(260条)。③不起訴の理由の告知を請求できる(261条)。④検察審査会への申立てができる。
被害届には、これらが結びついていません。「その後どうなったか分からないまま終わる」という事態を避けたいのであれば、告訴の意味は小さくありません。逆に、まず事件を認知させることが目的なら、被害届で十分に足ります。

「受理できない」と言われたときに、確認すること

窓口で消極的な反応を受けることがあります。そのときに責めても進みません。多くの場合、理由は次のいずれかです。

① 犯罪事実が特定できていない。いつ、どのアカウントに、何をされたのかが具体的でないと、どの罪の話なのかが定まりません。時系列を紙で持参することが、そのまま対策になります。

② 管轄の問題。居住地を管轄する署か、事案に関係する署か。窓口で確認し、指示された先へ移ります。

③ 被害の実在を示す資料が足りない。スクリーンショットや通知メールが揃っていれば、この理由は消えます。

いずれも、準備によって解消できる性質のものです。断られたと感じたら、何が足りないのかを具体的に尋ねて、揃えてから再度行く。それが最も早い道です。

REALITY

現実の壁 ── 数字をどう読むか

制度として可能であることと、実際に犯人が処罰されることの間には距離があります。ここは正直に書きます。

公表されている数字
国家公安委員会・総務大臣・経済産業大臣が令和8年3月12日に公表した資料によれば、令和7年における不正アクセス行為の認知件数は7,190件、同じ年の検挙件数は431件です。検挙件数のうち、他人のID・パスワードを用いる識別符号窃用型が399件と9割を超えています。
この二つの数字を、そのまま割り算して「検挙率」と読むことはできません。認知された事件と検挙された事件は同一とは限らず、年をまたぐものもあるためです。ただし、桁が一つ違うという事実は、期待値を考えるうえで無視できません。

なぜ難しいのか

① 通信の発信元が国外であることが多い。捜査が国際的な協力を要する段階に入ると、時間の単位が変わります。

② 一件あたりの被害額が小さいことがある。知人からの送金は、一人あたりで見れば大きくない場合が多い。しかし件数は多い。この形は、捜査資源の配分において不利に働きます。

③ 証拠がアカウントの中にある。ログイン履歴もメッセージの履歴も、乗っ取られた側からは取り出せない場所にあります。被害を証明する材料が、被害の原因と同じ場所に閉じ込められている。

④ 被害の把握に時間がかかる。誰に何が送られたのかを、被害者自身が知りません。知人からの報告を集めて、ようやく全体像が見えてきます。

それでも、届け出る意味はある

数字を見て「意味がない」と結論づけるのは早計です。理由は三つあります。

第一に、認知されなければ、そもそも検挙されません。届け出のない事件は、統計にも捜査にも存在しません。同種の手口が複数の被害者から届け出られたとき、はじめて一つの事件として繋がることがあります。

第二に、記録が残ります。相談や被害届の受理番号は、運営会社への申告、二次被害を受けた知人への説明、そして後の民事上の主張において、被害の存在を裏づける資料になります。

第三に、自分の立場が変わります。別稿で書いたとおり、乗っ取り被害では、名義人が第三者に対して説明する側に回ります。届け出ているという事実は、その説明の裏づけになります。

EXPERIENCE

弊所の経験から ── 何が分かれ目になったか

ここからは、公表資料ではなく、弊所がこれまで関与してきた範囲での実感です。件数の内訳を統計として集計したものではなく、経験に基づく所見として述べます。

弊所はSNSトラブルを専門として、弁護士と協業する形で、100件を超える刑事手続に関与してきました。関与といっても、告訴状の作成や捜査機関との対応は弁護士が担います。弊所が担ってきたのは、事実関係と証拠の整理、時系列の作成、そして被害の全体像を書面に落とす作業です。その積み重ねのなかで、見えてきたことがあります。

結論から
犯人にたどり着いたケースは、実際にあります。「どうせ捕まらない」というのは、事実ではありません。
ただし、たどり着けたかどうかを分けていた最大の要因は、被害の内容そのものよりも、犯行が国内で完結していたかどうかでした。そして乗っ取り事案では、国外からの犯行が相当の割合を占めます。

国外からの犯行は、なぜ難しいのか

「難しい」で終わらせず、何が具体的な障害になるのかを分けて書きます。

01手続の単位が変わる
  • 証拠が国外にあると、捜査共助の枠組みを通す必要が出てきます。相手国の当局を経由するため、国内の照会とは所要時間の単位が変わります
  • 数か月では収まらないことがあり、その間に公訴時効の期間は進みます。不正アクセス罪の3年は、この文脈では短い
02相手国の制度に依存する
  • 同じ行為が相手国でも犯罪とされているか、どの範囲で協力が得られるかは、国によって異なります
  • 日本側でどれだけ立証が固まっていても、経路が用意されていなければ先へ進みません
03身柄に届かない
  • 被疑者が国外に居住している場合、特定できたとしても、そこから先が別の問題になります
  • 「誰がやったかは分かったが、そこで止まる」という結末がありえます。被害者にとっては、判明したことがかえって重く感じられる場面でもあります
04被害額と捜査資源が釣り合わない
  • 知人一人あたりの送金額が大きくない事案では、国際的な手続にかかる負担と釣り合いません
  • これは怠慢ではなく、資源配分の問題です。同種の被害が多数集まって、はじめて一つの事件として扱われることがあります
実務メモ国外犯である可能性が高いと分かった段階で、弊所は方針の説明を変えます。刑事の結果に期待を集中させるのではなく、被害の拡大を止めること、周囲への説明を成立させること、そして記録を残すことに軸を移す。期待の置きどころを早めに調整することが、結果的に相談者の負担を減らします。

一方、クレジットカードの不正利用は、様相が違う

同じ「乗っ取り」から始まっても、被害がクレジットカードの不正利用に及んだ場合は、比較的犯人が特定される可能性が高いというのが、弊所の実感です。場合によっては、被害の弁済に至ることもあります。

特定に繋がりやすい理由
  • 決済のたびに記録が残る。いつ、どの加盟店で、いくら使われたかが、決済ネットワークの側に残ります
  • 換金するには、現実の受け取りが要る。物品を購入すれば配送先が必要になり、転売すれば取引の相手が必要になる
  • その受け取りが、国内で行われることがある。指示役が国外でも、受け取る役が国内にいれば、そこから線が繋がります
  • カード会社の側にも調査の仕組みがある。不正利用の検知と調査は、事業として日常的に行われています
乗っ取り単体との違い
  • SNSの乗っ取りは、通信だけで完結します。現実世界に痕跡を残す必要がない
  • 被害が「アカウントを使われた」ことに留まる限り、金銭の流れという追跡可能な線が生じません
  • だから、同じ犯人でも、カードに手を出した瞬間に足がつきやすくなる

「被害弁済」には、二つの意味があります

混同されやすいので分けておきます。

① カード会社による補償。会員規約に基づき、不正利用と認められた分が請求から外れる、あるいは返金される扱いです。これは犯人からの弁済ではなく、契約に基づく処理です。実務上、被害者が金銭的に回復されるのは、多くの場合こちらの経路です。

② 犯人からの被害弁済。被疑者が特定され、示談の話が出た場合に生じるものです。刑事手続の中で情状として扱われるため、こちらが動く事案もあります。

相談の場では、まず①が使えるかを確認します。②を待つより確実で、早い。ただし①には後述のとおり期限があります。

CARD

カードの被害を防ぐために

前節のとおり、カードの不正利用は追跡されやすい一方で、被害が現実の金銭として即座に発生します。ここは予防の費用対効果が非常に高い領域です。三つに分けて整理します。

01使い方
  • 本人認証サービス(3Dセキュア等)を設定する。対応している加盟店では、この一手間が不正利用の成立を止めます
  • オンライン専用のカードや、上限額の低いカードを分ける。被害が起きても、上限がそのまま被害額の上限になります
  • サイトへのカード情報の登録を絞る。登録先が増えるほど、流出の入口が増えます。都度入力が面倒なら、決済サービスを一つに寄せるほうが安全です
  • 公共のWi-Fiや、他人の端末で入力しない
  • 利用通知を必ずオンにする。アプリのプッシュ通知で、決済のたびに手元へ届く状態にしておく
02保管
  • カード番号を写真で保存しない。端末やクラウドが侵害されれば、そのまま出ていきます。乗っ取り事案では、これが実際の入口になります
  • 暗証番号をメモに書かない。財布やカードと一緒に持ち歩かない
  • 家族であっても共有しない。共有した時点で、管理の範囲が自分の手を離れます
  • 使っていないカードは解約する。明細を見なくなったカードは、不正に気づく経路がありません
  • 裏面の署名と、紛失時の連絡先を控えておく。紛失してから調べるのでは遅い
03利用履歴のチェック
  • 月次の明細ではなく、アプリで随時確認する。気づくまでの時間が、そのまま被害額の差になります
  • 少額の見慣れない決済に注意する。数十円から数百円程度の決済が、カードが使える状態かどうかの確認として行われることがあります。ここで気づければ、大きな被害の前に止められます
  • 加盟店名が見慣れない場合は、そのまま流さず調べる。決済代行を経由すると、利用した店とは違う名前で表示されることがあります。判断がつかないものは、カード会社に照会する
  • 家族カードの利用分も含めて見る

カード会社の補償制度 ── 根拠と、条件

前節で「被害弁済には二つの意味がある」と書きました。実務上、被害者が金銭的に回復されるのは、その①——カード会社による補償の経路です。制度の中身を整理します。

まず、根拠は法律ではありません
不正利用された分を補償する仕組みは、カード会社と会員との間の会員規約に基づくものです。法律が一律に補償を義務づけているわけではありません。
したがって、条件も範囲も、カード会社と契約内容によって異なります。本節に書くのは一般的な構造であり、実際の適用は手元の規約によります。「補償されるはずだ」という前提で動かず、自分の規約を確認することが出発点です。
0160日ルール
  • 多くのカード会社では、カード会社への届出日から遡って60日前までの不正利用が補償の対象とされています
  • 自治体の消費生活センターも、不正利用された日から届出までが61日を経過すると補償が適用されなくなるとして注意を呼びかけています
  • 非対面の利用(インターネットショッピング等)については、利用代金明細の通知後60日以内の届出を条件とする例もあります
  • つまり、明細を確認していなかった期間は、そのまま補償されない期間になります
02調査と、請求の扱い
  • 届出後、カード会社が調査を行います。規約違反や故意・過失がなく、第三者による不正利用と判断されれば、請求が取り消されます
  • 調査には時間がかかります。自治体の案内でも、約2か月を要する場合があると説明されています
  • そのため、いったん請求どおり支払い、後で返金または請求額と相殺される形になることがあります。引き落としが止まらないことをもって「補償されない」と判断しないでください
03対象外となりうる場合
  • 暗証番号が使用された場合。本人しか知りえないはずの情報が使われたという扱いになります
  • 家族・同居人など、会員の関係者による利用。カードの管理責任の問題として整理され、対象外とされることが多い
  • カード裏面に署名がない。規約違反にあたるとされる場合があります
  • 推測されやすい暗証番号を設定していた場合。誕生日、連番、ゾロ目など。管理不足と判断されうる
  • 購入された商品が、登録住所に配送され受領されている場合
  • 会員に故意または重大な過失がある場合、カード会社の調査に協力しない場合
04手続の順番
  • 第一に、カード会社へ連絡してカードを止める。ここが最優先です。被害の拡大が止まり、同時に届出日が確定します
  • 第二に、カードの再発行を依頼する。番号が変わらない限り、同じ情報で再び使われます
  • 第三に、警察へ相談・被害届。カード会社によっては、警察への届出を求められる場合があります
  • 第四に、明細を遡って確認する。他にも不正な決済がないか。60日の範囲を意識して
  • あわせて、同じメールアドレスやパスワードを使っている他のサービスも確認します
実務メモ相談を受けたとき、すでに60日を超えていたという場面が実際にあります。多くは、月次の明細を郵送で受け取り、届いてから初めて確認していた方です。利用のたびに通知が届く設定にしてあれば、その日のうちに気づけたはずのものでした。制度の側に不備があるというより、気づく速さが、そのまま回復できる金額を決めているということです。
加盟店側にも対策が求められています
利用者側だけの問題ではありません。経済産業省は、クレジットカード決済に関係する事業者が実施すべき対策を取りまとめた「クレジットカード・セキュリティガイドライン」を、クレジット取引セキュリティ対策協議会を通じて策定・改訂しています。EC加盟店に対する本人認証(EMV 3-Dセキュア)の導入も、この枠組みのなかで進められてきました。
利用者としてできるのは、この本人認証を自分の側で有効にしておくことです。設定していなければ、加盟店が対応していても機能しません。

結局、明細を見ていない時間が、そのまま損失になります

ここまでの制度を一文にまとめると、こうなります。気づくのが遅れた分だけ、回復できない金額が増える。60日という期間は、被害を止めるための猶予ではなく、回復できる範囲の上限を決めている線です。

「そのうちまとめて明細を見よう」という運用は、この線の内側を自分で削っていることになります。アプリの利用通知をオンにするという数分の作業が、制度上の補償を取りこぼさないための、最も確実な担保です。

実務メモSNSの乗っ取りとカードの不正利用は、別の事件のように見えて、同じ入口から始まっていることがあります。メールアカウントを取られていれば、そこにカードの利用通知も、通販サイトの購入履歴も、パスワード再設定の導線も揃っている。相談を受けたとき、弊所がSNSの話だけでなく決済まわりを確認するのは、このためです。片方だけを止めても、もう片方から続きます。
DOCUMENT

受理されやすくするために、何を揃えるか

告訴状の作成そのものは弁護士の領域ですが、その前提となる事実と証拠の整理は、被害者の側でしかできません。

01いつ、何が起きたか
  • 最初の不正ログインの日時。時効の起算点に直結します
  • メールアドレスやパスワードが変更された日時(変更通知メールが最良の証拠)
  • 自分が異変に気づいた日時と、その契機
02何をされたか
  • 投稿、メッセージ、設定変更、連携の追加。行為ごとに分けて記載する
  • スクリーンショット。投稿日時とアカウント名が写り込む形で
  • 知人から届いた「こういう連絡が来た」という報告そのもの
03どんな被害が出たか
  • 金銭被害があるなら、誰がいくら、どの手段で支払ったか
  • 事業への影響があるなら、その内容と根拠となる数字
  • 信用や名誉に関わる投稿があるなら、その内容と拡散の状況
04自分が何をしたか
  • 運営会社への申告の日時と経路、受付番号、返答の内容
  • パスワード変更やセッション遮断を試みた記録
  • 周囲への告知の日時と内容
実務メモ04を軽視される方が多いのですが、ここは重要です。被害者側が適切に対応していたという事実は、事件の悪質性と被害の実在を示す材料になります。逆に、何もしていなかった期間が長いと、被害の範囲を自分で特定できません。対応の記録は、被害の記録でもあります。
SCOPE

誰が、どこまで行えるか

04弊所の業務範囲

線引きは、書類の作成と、手続の代理との間にあります。

弊所は、告訴状の作成を行います。本人の名義で提出する書類として作成し、時系列と疎明資料を一体で編綴するところまでを担います。一方、告訴状の提出の代理、捜査機関との折衝、被疑者との示談交渉は、弁護士の業務です。提出は本人が行うか、代理が必要な段階では弁護士へ引き継ぎます。

弊所が行うこと
  • 告訴状・告発状の作成
  • 事実関係と証拠の整理、時系列の作成、疎明資料の編綴
  • 被害届の提出に向けた事実整理
  • 運営会社への申告書面・通知書面の作成
  • 保有個人データの開示請求書面の作成
  • 周囲への告知文の作成
  • 法人の権限管理・事故対応に関する規程の整備
弁護士の業務
  • 告訴状の提出の代理、捜査機関との折衝
  • 被疑者との示談交渉
  • 発信者情報開示請求の手続
  • 相手方・運営会社との交渉の代理
  • 仮処分の申立て、訴訟の提起と代理
  • 第三者から請求を受けた場合の対応
作成の段階で決まること
告訴状は、出せば受理されるという書類ではありません。犯罪事実がいつ・どこで・誰に対して・どのように行われたのかが特定され、それを裏づける資料が対応づけられていて、はじめて検討の俎上に載ります。ここは書類作成の作業そのものです。
そして、その先で交渉や代理が必要になった場合には、作成した書面と資料をそのまま弁護士へ引き継げます。作成の段階で行った整理が、後の手続で作り直しになることはありません。
PRACTICE

弊所の見解 ── 告訴を目的にしないほうがよい

ここからは、これまで相談を受けてきた範囲での所見です。件数を数えたものではなく、経験の範囲での実感として述べます。

「犯人を捕まえたい」の内側にあるもの

刑事告訴を希望される方の話を伺っていくと、本当に求めているものが処罰そのものではない場面が、しばしばあります。

知人に迷惑をかけたことへの申し訳なさ、説明しなければならない負担、自分が悪かったのではないかという感覚。それらの行き場がないときに、「犯人を捕まえてほしい」という形をとる。そう感じることが少なくありませんでした。

これは責める話ではありません。むしろ自然な反応です。ただ、その状態で刑事手続だけに期待をかけると、時間がかかり、結果も見えにくいぶん、疲弊が大きくなります。

先にやるべきことがある

弊所がお伝えしているのは、順序の話です。

まず被害の拡大を止める。次に周囲へ告知して、名義への信頼を切る。それから運営会社へ記録の残る形で申告する。ここまでが、自分の側で完結する作業です。そして、この三つを終えた時点で、多くの方の気持ちは相当に落ち着きます。「何もできない」という状態から抜けるからです。

刑事の手続は、そのうえで検討する。順序を逆にすると、最も効く作業が後回しになります。

それでも、届け出はしてください

以上を踏まえたうえで、相談や被害届を出すこと自体は、弊所として強くお勧めしています。検挙の数字を見れば期待値は高くありません。しかし、届け出のない事件は存在しないものとして扱われ、統計にも、捜査の優先順位にも反映されません。
そして実際的な理由があります。被害を受けた知人に対して、「警察にも届け出ています」と言えることの意味は小さくない。乗っ取り被害では、被害者が説明する側に回ります。その説明を支えるものが、届け出の記録です。
処罰を目的にするのではなく、自分の立場を回復するための一手として位置づける。それが、いちばん無理のない捉え方だと考えています。

出典

官公庁その他公的機関の公表資料および法令に限っています。

  1. 国家公安委員会・総務大臣・経済産業大臣「不正アクセス行為の発生状況及びアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況」(令和8年3月12日公表)
    https://www.npsc.go.jp/policy/list/260313.pdf
    https://www.soumu.go.jp/main_content/001059979.pdf
  2. 警察庁「不正アクセス行為の禁止等に関する法律の解説」
    https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/pdf/1_kaisetsu.pdf
  3. 警察庁「不正アクセス行為の禁止等に関する法律の一部を改正する法律の施行について(通達)」(平成24年4月13日)
    https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/jyohotaisaku/jyohotaisaku20120413.pdf
  4. 参議院法制局「懲役・禁錮の拘禁刑への一本化」
    https://houseikyoku.sangiin.go.jp/column/column119.htm
  5. 法務省「拘禁刑下の矯正処遇等について」
    https://www.moj.go.jp/kyousei1/kyousei05_00164.html
  6. e-Gov法令検索(不正アクセス行為の禁止等に関する法律3条〜7条・11条〜13条、刑法161条の2・230条〜234条の2・235条・246条・246条の2・252条・261条、国際捜査共助等に関する法律、刑事訴訟法197条2項・230条・235条・241条・242条・250条・253条・260条・261条、検察審査会法)
    https://laws.e-gov.go.jp/

本稿は、法令および公的機関の公表資料に基づく一般的な整理です。個別の事案において、どの罪が成立するか、告訴が受理されるか、捜査がどのように進むかは、事実関係によって大きく異なります。統計の数値は公表時点のものです。告訴状の提出の代理、捜査機関との折衝、被疑者との示談交渉は弁護士の業務です。これらが必要な段階では、弁護士にご相談ください。