SNS凍結・乗っ取りの書面作成を依頼する流れ|お問い合わせから発送まで7つの段階

アカウントが突然凍結された、ログインできなくなった、知らないうちに登録メールアドレスを変えられていた。そうした状況で専門家への依頼を考えたとき、多くの方が気にされるのは「依頼したら、何がどういう順で進むのか」という点です。いつ費用がわかるのか、どこまで自分で用意すればよいのか、書面の中身に自分の意見を反映できるのか。見通しが立たないまま話を進めるのは不安なものです。

リーリエ行政書士事務所は、事業会社の側で凍結や利用停止に関する書面を受け取り、対応方針を検討する審査業務に関わってきました。書面を受け取る側にいると、同じ事情を伝えていても、すぐに判断できる書面と、確認を重ねなければ判断できない書面があることがわかります。弊所の受任までの流れは、ご依頼者さまのお話を判断できる書面に組み立てるための手順でもあります。

この記事では、お問い合わせをいただいてから書面を発送するまでを7つの段階に分け、それぞれで弊所がすること、ご依頼者さまにお願いすることをご説明します。費用のご案内は、お電話で状況をうかがい、見立てをご説明したあとに行います。ご依頼いただくかどうかは、その説明を聞いてから決めていただけます。

この記事で確認すること

1 お問い合わせの受領とアカウント状態の確認
2 お電話での状況確認と見立ての説明
3 費用感の説明
4 書類作成に必要な情報のまとめ
5 書類作成の開始とお振込み先のご案内
6 原案の共有と修正
7 発送とお問い合わせ番号の共有
8 よくある質問
9 弊所でお手伝いできること

流れの全体像

はじめに、7つの段階を一つの表にまとめます。ご依頼が確定するのは、3の費用感の説明にご納得いただいたあとです。

段階 弊所がすること お願いすること
1 お問い合わせの受領 外から見える範囲でアカウントの状態を確認する ユーザー名と、いつから何が起きているかを知らせる
2 お電話での状況確認 経緯をうかがい、見立てを説明する 通知メールや画面の記録を手元に用意する
3 費用感の説明 書面の種類と通数に応じた費用を説明する 依頼するかどうかを判断する
4 情報のまとめ 書面に必要な項目をお送りする わかる範囲で回答し、記録を送る
5 作成の開始 書面の作成に取りかかり、お振込み先を案内する 案内に沿って費用を振り込む
6 原案の共有と修正 原案を共有し、回数の制限なく修正する 事実や固有の情報に誤りがないかを確かめる
7 発送 書面を発送し、郵便のお問い合わせ番号を共有する 先方からの連絡や表示の変化を知らせる

*ご事情によっては、段階の順番や進め方が前後することがあります

1 お問い合わせの受領とアカウント状態の確認

お問い合わせフォームやLINEからご連絡をいただいたら、まず弊所で対象のアカウントの状態を確認します。凍結されているのか、機能が制限されているのか、第三者にログインされて設定を変えられているのかによって、出すべき書面も、宛先も変わるためです。

ご本人の感覚と、外から見たアカウントの状態が一致しないことは珍しくありません。「凍結された」と思っていたら実際には一時的なロックだった、という場合もあれば、その逆もあります。最初に状態を確かめておくことで、お電話の時間を見立ての説明に充てられるようになります。

フォームには、対象のアカウントのユーザー名(@から始まるID)と、いつごろから何が起きているのかを書いていただけると、確認がスムーズに進みます。外から見える範囲で状態を確かめたうえで、お電話の段取りをご連絡します。

ご連絡をお待ちいただいている間は、異議申し立てを何度も送ったり、新しいアカウントを作ったりするのは控えてください。同じ内容の申し立てを重ねると、窓口がさらに混み合い、どの申し立てにどの返信が来たのかも追いにくくなります。新しいアカウントの作成は、プラットフォームの規約上、凍結の回避とみなされるおそれがあります。

2 お電話での状況確認と見立ての説明

次に、お電話で簡単に状況をうかがいます。凍結や制限に気づいたきっかけ、そのとき画面に出ていた表示、ご自身ですでに異議申し立てをされたかどうか、といった点です。うまく説明できなくても問題ありません。こちらから順にお聞きします。

お手元に、凍結や制限の通知メール、画面のスクリーンショット、ご自身で送った申し立ての控えなどがあれば、お電話の際に見られるようにしておいてください。日付や表示の文言を確かめながらお話しできるので、見立ての精度が上がります。

うかがった内容をもとに、弊所の見立てをご説明します。どのような書面を、どこに宛てて出すのが適切か、そしてどの点が判断の分かれ目になりそうか、という見通しです。凍結や制限を解除するかどうかを決めるのはプラットフォームの運営会社であり、書面を出しても結果が保証されるわけではありません。その点も含めて率直にお伝えします。

お話をうかがった結果、書面を出すよりも先にご自身で試していただきたい手順がある場合や、弊所の業務の範囲を超える対応が必要になりそうな場合は、その旨もこの段階でお伝えします。

3 費用感の説明

見立てにご納得いただけたら、費用感をご説明します。作成する書面の種類や通数によって金額が変わるため、状況をうかがう前に一律の金額をお伝えすることはしていません。

たとえば、凍結されたアカウントが一つで、宛先も一か所であれば、作成する書面は比較的シンプルです。一方、複数のアカウントが同時に止まっている場合や、乗っ取りの被害で事実関係の整理に手間がかかる場合は、書面の分量や通数が増えます。お電話で状況をうかがってから費用をお伝えするのは、こうした違いを反映するためです。

行政書士は、事務所に報酬の額を掲示することが法律で定められています(行政書士法10条の2)。弊所でも報酬額表を用意しており、1件あたりの報酬を幅で示しています。お電話では、この報酬額表をもとに、ご事情に応じた費用感をご説明します。

この時点ではまだご依頼は確定していません。見立てと費用をお聞きになったうえで、依頼するかどうかを落ち着いて判断してください。また、弊所ではご依頼者さまと合意していない費用を請求することはありません。ご不明な点があれば、この段階でご遠慮なくお尋ねください。

4 書類作成に必要な情報のまとめ

ご依頼いただけることになったら、書面に盛り込む情報を整理します。お電話でうかがった内容をもとに、弊所から必要な項目をお送りしますので、わかる範囲でご回答ください。たとえば、次のような情報をお願いすることがあります。

1対象のアカウントのユーザー名と、登録しているメールアドレスや電話番号

2凍結や制限に気づいた日時と、そのとき表示された画面のスクリーンショット

3プラットフォームから届いた通知メール(迷惑メールのフォルダやゴミ箱に残っていることもあります)

4アカウントの利用目的と、これまでの運用のようす

5ご自身で行った申し立てなどがあれば、その日時と内容

審査する側が見ているもの

弊所が事業会社の側で書面を受け取っていたとき、すぐに判断できたのは、文章の上手さや熱意がある書面ではなく、確かめたいことに、そのまま答えている書面でした。起きたことと推測していることが分けて書かれ、一つひとつの説明にどの記録が対応するのかが示されている書面です。

「普通に使っていた」と書くよりも、いつから、どのような目的で、どのくらいの頻度で使っていたのかが示されているほうが、読む側は状況をつかみやすくなります。この段階でお願いする情報は、そうした書面を組み立てるための材料です。

とはいえ、すべてを正確に思い出す必要はありません。思い出せない点は空欄のままで構いません。不足があれば弊所からおうかがいします。記憶があいまいなまま推測で書いた内容が、あとで記録と食い違うと、書面全体の信用を損ねかねません。わからないことは「わからない」とお伝えいただくのがいちばん安全です。

お預かりした情報は、書面の作成のためにのみ使います。行政書士には、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない義務が法律で課されています(行政書士法12条)。

5 書類作成の開始とお振込み先のご案内

情報がそろったら、書面の作成に取りかかります。あわせて、費用のお振込み先をご案内します。お振込みの期日や方法は、ご案内の際にあらためてお伝えします。

弊所が書面を作成するときは、本文を書く前に、いただいた情報を日時の順に一つの表へ並べます。表の右の列には、その出来事を裏づける記録を書いておきます。これは、企業の不正アクセスのインシデント対応で、最初に記録を時刻順に並べて「いつ、何が起きたか」を確定させる作業と同じ考え方です。

本文は、この表の順序をなぞりながら組み立てます。添付する記録には番号を振り、どの説明がどの記録に支えられているのかを番号で示します。審査する側が、説明と記録をすぐに照らし合わせられるようにするためです。

6 原案の共有と修正

書面の原案ができあがったら、ご依頼者さまにお送りして内容をご確認いただきます。事実と違うところ、表現が気になるところ、書き足したいことがあれば、遠慮なくお知らせください。

確認の際には、とくに日付、アカウント名、メールアドレスなどの固有の情報と、出来事の順番に誤りがないかを見ていただくようお願いしています。書面は弊所が作成しますが、そこに書かれている事実をいちばんよく知っているのはご依頼者さまご自身です。

修正は回数の制限なく対応します。ご自身のアカウントについての書面ですので、内容に納得していただけるまで直したうえで発送に進みます。言い回しの好みのような細かな点でも、気になることがあればお伝えください。

7 発送とお問い合わせ番号の共有

内容が確定したら、弊所から書面を発送します。発送後は、郵便のお問い合わせ番号をご依頼者さまにお知らせします。この番号で、書面がいつ先方に届いたかをご自身でも確かめられます。

発送後は、先方からの連絡やアカウントの状態に変化がないかを見守る期間になります。プラットフォームには、同じ時期に多くの申し立てが届いていることもあり、返事を待つ間に同じ内容を重ねて送ると、かえって順番が後ろに回ることがあります。先方からメールや通知が届いた場合や、アカウントの表示が変わった場合は、内容を確認できる形でお知らせください。届いた連絡の読み方がわからないときも、ご相談いただけます。

8 よくある質問

Q依頼すれば、アカウントは必ず元に戻りますか。

Aお約束することはできません。凍結や制限を解除するかどうかを判断するのは、各プラットフォームの運営会社です。弊所は、事実関係を整理し、判断に必要な情報が伝わる書面を作成することで、その判断の材料を整えるお手伝いをします。見通しについては、お電話の段階で率直にお伝えします。

Q話を聞いてから、依頼するかどうかを決めてもよいですか。

Aはい。ご依頼が確定するのは、お電話で見立てと費用感をお聞きいただき、ご納得いただいたあとです。説明を聞いたうえでお見送りいただいても構いません。

Q費用は最初に教えてもらえませんか。

A作成する書面の種類や通数によって金額が変わるため、状況をうかがってからお伝えしています。お電話で状況を確認したうえで、報酬額表をもとに具体的な費用感をご説明します。合意していない費用を請求することはありません。

Q自分ですでに異議申し立てをしてしまいました。それでも依頼できますか。

Aご依頼いただけます。ご自身で送った申し立ての日時と内容、届いた返信は、書面を作るうえで大切な情報です。控えやスクリーンショットが残っていれば、お電話の際にお知らせください。

Qスクリーンショットや通知メールを残していません。

A手元にない資料があっても、ご相談いただけます。覚えている範囲の経緯をうかがい、迷惑メールのフォルダや同じメールアドレスで受け取っている他の端末など、ほかに確認できる記録がないかを一緒に探します。資料がない部分を推測で埋めることはしません。

Q原案の修正は何回までできますか。

A回数の制限はありません。内容にご納得いただけるまで修正したうえで発送します。

Q書面がちゃんと届いたかどうかは、どうすればわかりますか。

A発送後に、郵便のお問い合わせ番号をお知らせします。この番号で、配達の状況や先方に届いた日を、ご自身でも確かめられます。

Q運営会社との交渉や、相手を特定する手続もお願いできますか。

A弊所では行っていません。交渉の代理、発信者情報開示請求、仮処分・訴訟の手続は弁護士の業務です。お話をうかがってこれらが必要になりそうな場合は、その旨をご説明したうえで、弁護士へのご相談をおすすめしています。

9 弊所でお手伝いできること

凍結や乗っ取りの申し立てでは、手元にある通知やメールを、審査する側が判断しやすい形に組み直すことが求められます。弊所では次の業務をお引き受けしています。

1通知メールや画面の記録をもとに、事実関係を時系列表に整理します。

2時系列表をもとに、凍結や制限の解除を求める申立書面・通知書面を作成します。

3乗っ取りの被害で告訴を検討される場合は、告訴状を作成します。

なお、相手方との交渉、発信者情報開示請求、仮処分・訴訟の手続、告訴状の提出の代理は弁護士の業務で、弊所ではお引き受けできません。こうした手続が必要になる場合は、その旨をご説明したうえで、弁護士へのご相談をおすすめしています。

まとめ

弊所の受任までの流れは、アカウントの状態の確認、お電話での見立てと費用感の説明、情報の整理、原案の確認と修正、発送とお問い合わせ番号の共有、という順で進みます。ご依頼が確定するのは見立てと費用感にご納得いただいたあとで、原案は回数の制限なく修正できます。

まずは、いまアカウントがどういう状態にあるのかをお知らせください。ユーザー名とわかる範囲の経緯、手元にある通知メールを添えてご連絡いただければ、こちらから状態を確認してご連絡します。

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参考資料

行政書士法(e-Gov法令検索)

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執筆・運営について

リーリエ行政書士事務所

SNSアカウントの凍結解除・乗っ取り復旧を専門とする行政書士事務所です(東京都行政書士会所属)。弊所の業務範囲は、事実関係と証拠の整理、申立書面・通知書面・開示請求書面等の作成までです。交渉の代理、発信者情報開示請求、仮処分・訴訟の手続は行っていません。

事務所 リーリエ行政書士事務所
取扱分野 SNSアカウントの凍結・乗っ取りからの復旧、SNSアカウント運用サポート
公開 2026年10月29日