スレッズで顔認証を求められた|したくないときの判断基準と顔出しなしアカウントの対処

作成日:2026年11月2日 最終更新日:2026年11月2日

スレッズ(Threads)を開いたら、顔を動かしながら撮る動画を求められた。でも、顔のデータを渡すのは抵抗がある。顔を出さずに運用してきたアカウントなのに、なぜ顔なのか。「スレッズ 顔認証 したくない」と検索した方の多くは、こうした迷いの中にいると思います。

したくないと感じるのは、おかしなことではありません。顔は、パスワードと違って変えられない情報です。ただ、撮るか撮らないかを決める前に、その確認が何のために求められているのかを見分けることで、取れる道ははっきりしてきます。

リーリエ行政書士事務所は、SNSアカウントの凍結や乗っ取りに遭った方の側に立ち、プラットフォームへの申立書面を作成しています。この記事では、顔認証が求められる場面、撮らないとどうなるか、顔のデータと法律の関係、顔出しなしのアカウントや事業用アカウントでの考え方を順に整理します。

この記事は、執筆時点で公表されている公的機関の資料と、弊所がご相談を受けてきた経験にもとづいています。確認の方法や画面は、アプリの更新で変わることがあります。提出した動画の扱いは、Metaのヘルプとプライバシーポリシーでご自身でも確かめてください。記事末尾の公的資料もあわせてご確認ください。

この記事で確認すること

1 顔認証が求められる3つの場面
2 「したくない」の理由で、取れる道が変わる
3 撮らないと、どうなるか
4 法的な論点|顔のデータは誰のものか
5 顔を出していないアカウントの場合
6 事業用アカウントでは、誰が撮るのか
7 撮ると決めたときの準備
8 撮るか、撮らないかの分かれ目
9 撮らない選択をするときに用意したいもの
10 よくある質問

撮影する前に、一度ご相談ください

顔の動画を求めている画面のスクリーンショットを添えてご連絡ください

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1 顔認証が求められる3つの場面

スレッズで顔の動画を求められる場面は、大きく三つに分けられます。同じ「顔認証」でも、場面によって目的と、撮らなかったときの影響が違います。

場面A 使っている途中で確認を求められた

目的 自動の操作や不正なログインではないかの確認

撮らないと 確認が終わらず、停止に進むことがある

場面B 停止され、異議申し立ての途中で求められた

目的 申し立てている人が、アカウントの持ち主本人かの確認

撮らないと 申し立てが先に進まず、停止のまま期限を迎えるおそれがある

場面C ログインできず、取り戻す手続きで求められた

目的 連絡先が使えない人が、持ち主本人かの確認

撮らないと ほかに本人と示す手段がなければ、取り戻せないおそれがある

図1 顔認証が求められる3つの場面(弊所のご相談対応をもとに作成)

どの場面でも共通しているのは、顔の動画が「本人であること」を示すための材料として求められている点です。違反の有無を判断するためのものではありません。いま自分がどの場面にいるのかを、まず確かめてください。

2 「したくない」の理由で、取れる道が変わる

顔認証をしたくない理由は、人によって違います。ご相談でうかがう理由は、おおむね次の三つに分かれます。理由によって、考えるべきことも変わります。

顔のデータを渡したくない

→ 提出した動画の扱いを、Metaのヘルプとプライバシーポリシーで確かめてから決める。4章の法律の枠組みも判断材料になる

顔を出さずに運用してきた

→ 動画は投稿として公開されるものではない。顔を出さない運用と、本人確認に応じることは両立する。5章へ

うまく撮れるか不安、失敗したくない

→ 不安の中身は準備で減らせる。7章の準備を整えてから撮る

図2 「したくない」理由ごとの考え方(弊所のご相談対応をもとに作成)

三つ目の理由で迷っている方は、実は「したくない」のではなく「失敗したくない」のかもしれません。その場合は、撮らない選択を考えるより、準備を整えて1回目を丁寧に撮るほうが、アカウントを守る近道になります。

3 撮らないと、どうなるか

正直にお伝えすると、顔の動画を求められている画面で撮影をしなければ、多くの場合、その確認は完了しません。確認が完了しなければ、場面Aなら停止に進むことがあり、場面Bや場面Cなら手続きがそこで止まります。

画面によっては、登録しているメールアドレスや電話番号へのコードなど、ほかの方法が示されることもあります。ほかの方法が出ているなら、そちらを選んで構いません。ほかの方法が示されないまま撮らないことを選ぶと、アカウントを失う可能性も含めて受け入れることになる。この点は、決める前に知っておいてください。

また、撮らずに時間がたつと、異議申し立ての期限が過ぎてしまうこともあります。迷っているなら、期限の日付だけは先に確かめて、スクリーンショットに残しておきます。

4 法的な論点|顔のデータは誰のものか

日本の法律での位置づけ

個人情報保護法の施行令は、「顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状によって定まる容貌」を、コンピューターで扱えるように変換したデータで本人を識別できるものを、「個人識別符号」の一つとしています。個人識別符号は、それだけで個人情報に当たります。

また、個人情報保護委員会は、外国にある事業者でも、日本にいる人にサービスを提供する中でその人の個人情報を扱う場合には、個人情報保護法が適用されるとしています(法171条)。顔認証のために提出した情報も、日本の法律の枠組みの外にあるわけではありません。

考え方が分かれるところ

プラットフォームの側から見れば、パスワードやコードは盗まれたり聞き出されたりします。自動の操作やなりすまし、乗っ取りを防ぐには、本人の身体にもとづく確認が有効だ、という考え方があります。実際、乗っ取られたアカウントを取り戻す場面では、顔の動画が本人であることを示すほぼ唯一の材料になることもあります。

利用者の側から見れば、パスワードは漏れても変えられますが、顔は変えられません。SNSを使い続けるための条件として、取り返しのつかない情報を差し出すことになる。確認の必要性と、失うものの重さが釣り合っているのか、という疑問です。

弊所は、この二つは「撮るか撮らないか」の二択で考えるより、その確認で守られるものと、差し出すものを並べて比べる問題だと考えています。何年も積み上げたフォロワーや、仕事の窓口になっているアカウントを守るための確認なのか。しばらく使っていないアカウントのための確認なのか。同じ顔認証でも、答えは人によって違ってよいはずです。

5 顔を出していないアカウントの場合

イラストや風景、商品だけを投稿してきたアカウントでも、顔の動画を求められることがあります。「投稿に顔がないのに、何と照らし合わせるのか」と疑問に思われるのは当然です。何とどう照らし合わせるのかは、公表されていません。

ここで大切なのは、次の三つです。

1 提出する動画は確認のためのもので、投稿としてフォロワーに公開されるものではありません。顔を出さない運用は、そのまま続けられます。

2 撮るなら、アカウントの持ち主本人の顔で、加工をせずに撮ります。他人に撮ってもらう、写真を画面に映す、といった方法は、なりすましと受け取られるおそれがあります。

3 顔の動画だけに頼らず、登録しているメールアドレスと電話番号を使える状態に保っておきます。ほかの確認方法を選べる余地が広がります。

6 事業用アカウントでは、誰が撮るのか

お店や会社のアカウントを、複数の人で運用していることもあります。このとき迷いやすいのが、誰が顔の動画を撮るのか、という点です。

考え方の基本は、アカウントを作り、管理してきた本人が撮ることです。運用を任されている担当者や、外部の運用代行の会社の人が、持ち主のふりをして撮ることは避けてください。担当者が退職したあとに確認を求められ、誰も応じられなくなる、という事態も起こりえます。

事業用のアカウントでは、「確認を求められたら誰が応じるか」を、ふだんから決めておくことをおすすめします。登録しているメールアドレスと電話番号も、個人の私物ではなく、事業として管理できるものにしておくと安心です。

7 撮ると決めたときの準備

撮ると決めたら、1回目を丁寧に撮ることがいちばん大切です。やり直しを重ねると、かえって確認が進みにくくなることがあります。

明るさ

顔の正面から光が当たる場所で撮る。窓を背にした逆光は避けます

顔まわり

マスク、サングラス、帽子を外す。前髪で目元が隠れないようにします

撮り方

スマホを固定するか両手で持ち、画面の指示どおりにゆっくり顔の向きを変えます

通信

ふだん使っている安定した回線で行う。VPNは切っておきます

記録

求められた画面と、提出した日時をスクリーンショットに残す。後で申し立てをするときの材料になります

確認を求める画面は、アプリの中で表示されます。メールやDMで届いたリンクから、顔の動画やログイン情報を送らないでください。

8 撮るか、撮らないかの分かれ目

ここまでの内容を、判断の順番にまとめます。

問い1 顔の動画以外の確認方法が、画面に示されているか

はい → その方法を選ぶ
いいえ → 問い2へ

▼

問い2 そのアカウントを失うと、困るか

困る → 問い3へ
困らない → 撮らない選択もありうる。期限と影響を確かめたうえで決める

▼

問い3 動画の扱いを確かめて、納得できるか

できる → 7章の準備を整えて、1回目を丁寧に撮る
できない → 9章の材料をそろえ、撮らずに進める道を探る。相談も選択肢に入る

図3 撮るか、撮らないかを決める順番(弊所のご相談対応をもとに作成)

撮るか迷っているうちに、期限が近づいている方へ

期限の日付と、求められている画面をお知らせください

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フォームから相談する

9 撮らない選択をするときに用意したいもの

弊所の代表は、事業会社の側で、アカウントの凍結や利用停止に関する書面を受け取り、対応方針を検討する業務に関わってきました。受け止める側から見ると、本人であることを示す材料が何もない申し立ては、判断のしようがありません。顔の動画を出さないと決めたなら、その代わりに示せる事実をそろえておくことが欠かせません。

1 登録しているメールアドレスと電話番号が、いまも自分のものとして使えること。

2 アカウントを作った時期、使ってきた端末、以前に使っていた連絡先など、持ち主にしか分からない事実。

3 事業用なら、アカウントで紹介してきた店舗やサービスを、実際に運営していることが分かる資料。

4 顔の動画を求められた画面と、その日時の記録。

これらがそろっていても、顔の動画の代わりとして受け付けられるとは限りません。それでも、何も示さないまま止まるのとは、取れる手の数が違います。

弊所の事例

【例:顔を出さずに作品を発信してきたアカウントで、停止後の申し立ての途中に顔の動画を求められ、撮影をためらっていたご相談者。場面と期限を確かめ、動画の扱いを一緒に確認したうえで、ご本人の判断で撮影し、あわせて経緯を整理した申立書面を作成した】

弊所がお手伝いできるのは、事実関係と証拠を整理し、プラットフォームに出す申立書面を作成するところまでです。交渉の代理や訴訟の手続きは行っていません。顔の動画を代わりに撮ったり、ログインのパスワードをお預かりしたりすることもありません。ご依頼の前には費用のお見積りをお示しし、合意のない費用を請求することはありません。

10 よくある質問

Q 撮った動画は、フォロワーに見られますか。

A 確認のために提出するもので、投稿として公開される手続きではありません。保存される期間などの扱いは、Metaのヘルプとプライバシーポリシーでご確認ください。

Q 顔認証をしないで済む方法はありますか。

A 画面にほかの確認方法が示されていれば、そちらを選べます。示されていない場合、撮らずに確認を完了させる確かな方法はありません。登録の連絡先を使える状態に保っておくことが、ほかの方法を選べる余地につながります。

Q 家族や友人に代わりに撮ってもらってもよいですか。

A 避けてください。アカウントの持ち主本人の確認なので、別の人の顔では本人の確認になりません。なりすましと受け取られるおそれもあります。

Q 一度撮って失敗しました。すぐに撮り直してよいですか。

A 短い間に何度も撮り直すのは避け、明るさや撮り方を見直してから試してください。画面に撮り直しの案内が出ていなければ、表示を確かめたうえでご相談ください。

Q スレッズで撮ったら、Instagramでも求められなくなりますか。

A そうとは限りません。確認は場面ごとに求められるため、Instagramの側で別に求められることもあります。

Q 撮るかどうかだけの相談でも、できますか。

A できます。場面と期限、アカウントの状況をうかがい、判断の材料を一緒に整理します。ご自身で進められる状況であれば、そのようにお伝えします。

まとめ|守るものと、差し出すものを比べて決める

1 いまが、使っている途中の確認か、異議申し立ての途中か、取り戻す手続きかを見分ける

2 ほかの確認方法が示されていれば、そちらを選んでよい

3 顔の特徴のデータは、日本の法律でも個人情報として扱われる。動画の扱いを確かめてから決める

4 撮るなら、持ち主本人が、準備を整えて1回目を丁寧に

5 撮らないなら、本人であることを示す別の事実をそろえる。期限の日付は必ず記録する

顔認証をしたくないという気持ちは、大切にしてよいものです。そのうえで、アカウントを守るためにどこまで応じるかを、ご自身で納得して決めることが何より大切です。判断に迷うとき、期限が迫っているときは、ご相談ください。

スレッズの本人確認のご相談

画面のスクリーンショットがあると、状況の確認をスムーズに進められます

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参照した公的資料

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執筆・運営について

リーリエ行政書士事務所

SNSアカウントの凍結解除・乗っ取り復旧を専門とする行政書士事務所です(東京都行政書士会所属)。

事務所 リーリエ行政書士事務所

登録 東京都行政書士会 第22080418号

取扱分野 SNSアカウントの凍結・乗っ取りからの復旧、SNSアカウント運用サポート

作成 2026年11月2日

最終更新 2026年11月2日