インスタで「認証情報が無効」と出てパスワード変更できない 原因5つと対処法【2026年冬更新】
作成日:2026年7月19日 最終更新日:2026年11月2日
インスタグラムでログインしようとしたり、パスワードを変えようとしたりすると「認証情報が無効です」と表示されて先に進めない。正しいはずのパスワードでも弾かれ、パスワードリセットのリンクを開いてもエラーになる。この記事は、そうした状況にある方に向けて書いています。
結論から言うと、このエラーの原因はおおむね5つに分かれます。入力ミスやリンクの期限切れであれば、数分で解決することも少なくありません。一方で、第三者による乗っ取りが原因の場合は、対応の順番を間違えると、取り戻すまでの道のりが長くなります。
IPA(情報処理推進機構)の情報セキュリティ安心相談窓口には、2026年7月〜9月の3か月で「不正ログイン」の相談が395件寄せられました。InstagramやFacebookに不正ログインされ、自分ではログインできなくなったという相談が多いと報告されています。「認証情報が無効です」は、その入口で表示されることの多いエラーです。
リーリエ行政書士事務所は、SNSアカウントの凍結や乗っ取りに遭った方の側に立ち、プラットフォームへの申立書面を作成しています。この記事では、原因の見分け方、自分でできる対処、乗っ取りが疑われるときの優先順位、審査する側から見た申請の分かれ目、そして法的な論点を順に整理します。
この記事は、執筆時点で公表されている公的機関の資料と、弊所がご相談を受けてきた経験にもとづいています。インスタグラムの画面表示や手続きは、アプリの更新で変わることがあります。記事末尾の公的資料もあわせてご確認ください。
この記事で確認すること
1 「認証情報が無効です」が表示される3つの場面
2 原因は5つ。あなたのケースを見分ける早見表
3 自分でできる対処法4ステップ
4 審査する側から見た、通りやすい申請と通りにくい申請
5 自分で対応するときの落とし穴
6 乗っ取りが疑われる場合の緊急対応
7 法的な論点
8 専門家に依頼すると何が変わるか
9 ビジネス・収益化アカウントのリスク
10 取り戻した後に見直す5つの設定
11 よくある質問
1 「認証情報が無効です」エラーとは?表示される3つの場面
このエラーは、入力された情報と、インスタグラム側に登録されている情報が一致しないと判断されたときに表示されます。表示される場面は主に3つです。
| 場面 | 何が一致していないか |
|---|---|
| ログイン時 | ユーザーネーム(またはメールアドレス・電話番号)とパスワードの組み合わせ |
| パスワード変更時 | 「現在のパスワード」欄に入力した内容と、登録されているパスワード |
| リセットリンクを開いたとき | メールやSMSで届いた再設定リンクが、すでに使えない状態になっている |
大事なのは、同じエラー文言でも、原因によって取るべき行動が正反対になることです。打ち間違いならやり直せば済みますが、乗っ取りで登録情報が書き換えられている場合は、やり直すほど時間を失います。
2 原因は5つ。あなたのケースを見分ける早見表
弊所に寄せられるご相談を振り返ると、原因は次の5つに整理できます。まず早見表で当たりをつけてから、該当する項目を読んでください。
*弊所のご相談対応をもとに作成
どれに当たるか迷う場合は、上から順に確かめてください。
はい → 原因5 停止への対応へ
▼ いいえ
はい → 原因4 乗っ取りを前提に6章へ
▼ いいえ
はい → 原因4を疑う(入力したアドレスの誤りも確認)
▼ いいえ
はい → 原因2・3 最新の1通だけを開き直す
▼ いいえ
図1 原因を見分ける順番(弊所のご相談対応をもとに作成)
原因1 入力ミス・自動入力(オートフィル)の誤作動
大文字と小文字の打ち間違い、全角スペースの混入、そしてスマホやブラウザの自動入力が古いパスワードを入れているケースです。過去にパスワードを変更したことがある方は、自動入力を使わず、メモ帳アプリに一度打ち込んでからコピーして貼り付けてみてください。
原因2 リセットリンクの有効期限切れ
再設定メールのリンクには有効期限があります。届いてから時間を置いて開くと、リンクが使えず「認証情報が無効です」と表示されます。新しいリセットメールを送り、届いたらすぐに開いてください。
原因3 リセットを何度も申請し、古いリンクを開いている
焦って「パスワードを忘れた場合」を何度もタップすると、リセットメールが何通も届きます。新しいリンクを発行すると、それより前のリンクは使えなくなっていることがあります。受信時刻を確かめ、一番新しいメールのリンクだけを開いてください。
原因4 乗っ取りで登録情報が書き換えられている
正しいはずのパスワードで弾かれ、さらにリセットメールが届かない。あるいは画面に表示される連絡先の一部が、見覚えのないものになっている。この場合は、第三者がすでにログインし、パスワードや連絡先を書き換えている可能性があります。
IPAは、インスタグラムへの不正ログインで相談の多い手口として、次の流れを紹介しています。
あなた段階1
知り合いを装ったアカウントから投票依頼などのDMが届き、やり取りの中で電話番号を伝えてしまう。送ってきた知り合いのアカウントは、すでに乗っ取られている
▼
あなた段階2
SMSで届いた認証コードを、DMの相手に伝えてしまう
▼
相手段階3
認証コードでログインし、パスワードや電話番号・メールアドレスを書き換え、多要素認証まで設定する
あなた段階4
自分ではログインできず、パスワードのリセットもできなくなる
▼
相手段階5
乗っ取ったアカウントから、投資の勧誘などのDMや投稿を送る
図2 インスタグラムへの不正ログインの流れ(IPA「インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中」をもとに作成)
3段階目から4段階目にかけて、ご本人の画面には「認証情報が無効です」が表示されるようになります。つまり、このエラーに気づいた時点で、パスワードだけでなく連絡先まで書き換えられている可能性があるということです。
次のうち一つでも当てはまれば、乗っ取りを前提に動いてください。
1 「メールアドレスが変更されました」という通知が届いていた
2 見覚えのない地域や端末からのログイン通知が届いていた
3 フォロワーから「変なDMが届いた」と連絡があった
4 プロフィールや投稿が、勝手に変わっている、消えている
5 DMの相手に、SMSで届いた認証コードを伝えた覚えがある
弊所の事例
【例:知人から届いた投票依頼のDMに応じ、SMSの認証コードを伝えた○分後から、ログインしようとすると「認証情報が無効です」と表示されるようになった。登録メールアドレスは、すでに別のものに変わっていた】
乗っ取りのサインと初動については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
原因5 凍結・停止を、パスワードの問題だと思い込んでいる
アカウントが停止されているのに、ログインできない理由をパスワードの問題だと思い込んでいるケースもあります。ログインの途中で「アカウントが停止されています」「利用規約に違反しています」といった表示が一瞬でも出た場合は、パスワードではなく停止への対応が必要です。異議申し立ての手順は、パスワードの再設定とはまったく異なります。
注意したいのは、乗っ取りと停止が連鎖するケースです。乗っ取られたアカウントから詐欺のDMやスパム投稿が大量に送られた結果、規約違反としてアカウントが停止されることがあります。この場合は、本人であることの回復と、停止への異議申し立ての両方を、正しい順番で進める必要があります。どちらの表示か判断がつかないときは、画面をスクリーンショットで残し、それ以上操作を重ねないでください。
3 自分でできる対処法4ステップ
原因1〜3に当てはまる方は、次の手順で解決できることが多いです。原因4の疑いがある方も、ステップ3と4が取り戻すための入口になるので目を通してください。
| ステップ | すること |
|---|---|
| 1 環境を整えて再試行する | アプリを最新版に更新する。ブラウザならキャッシュとCookieを削除する。Wi-Fiとモバイル回線を切り替える。パスワードは自動入力を使わずに入れる |
| 2 リセットを1回だけ申請する | 「パスワードを忘れた場合」から再設定リンクを受け取る。申請は1回にとどめ、届いたらすぐに開く。届かなければ迷惑メールフォルダと受信拒否の設定を確認する |
| 3 ログインのサポートに進む | 通常のリセットで解決しないときは、ログイン画面の案内から追加の手続きに進む。表示される選択肢はアカウントの状態で変わるため、案内文を読みながら進める |
| 4 本人確認で自分のアカウントだと示す | 連絡先まで書き換えられている場合は、本人確認による手続きが中心になる。顔の写った投稿があるアカウントでは、顔の向きを変えながら撮る動画セルフィーを求められることがある |
ステップ4で大切なのは、入力する情報の正確さと一貫性です。以前使っていたメールアドレス、登録した頃の情報、使っていた端末などを、記憶があいまいなまま入力し直すことを繰り返すと、本人であることを示しにくくなります。
うまくいかないときに避けたい4つの行動
4つのステップで解決しないとき、焦りから状況を悪くしてしまう方がいます。次の4つは避けてください。
1 短時間にログインやリセットの申請を何度も繰り返すこと。不審なアクセスと判定されて一時的に制限がかかったり、有効なリンクを自分で使えなくしてしまったりします。
2 SMSで届いた認証コードを、誰かに伝えること。運営や知り合いを名乗る相手でも同じです。IPAも、届いた認証コードを第三者に伝えないよう呼びかけています。
3 新しいアカウントを作って済ませること。元のアカウントが乗っ取られたまま残ると、あなたの名前と写真で詐欺のDMが送られ続けます。
4 SNSやフリマサイトで「復旧代行」を探すこと。DMで営業してくる業者には、前払い金をだまし取るものや、個人情報を聞き出そうとするものがあります。
4 審査する側から見た、通りやすい申請と通りにくい申請
弊所の代表は、事業会社の側で、アカウントの凍結や利用停止に関する書面を受け取り、対応方針を検討する業務に関わってきました。受け止める側に立つと、申請の見え方は、書く側が想像しているものとかなり違います。
受け止める側がまず確かめたいのは、申請しているのが本当にアカウントの持ち主か、という一点です。そのため、文章の熱量や長さよりも、登録情報や利用の実態と申請の内容が食い違っていないかが見られます。
| 分かれ目 | 通りにくい申請 | 通りやすい申請 |
|---|---|---|
| 本人性 | 申請のたびに、メールアドレスや登録時期の説明が変わる | 以前の連絡先、登録した時期、使っていた端末の説明が一貫している |
| 時系列 | 「急にログインできなくなった」だけで、経緯が分からない | いつ、何の通知が来て、何が変わったかが日時で並んでいる |
| 窓口 | 乗っ取りなのに、停止の異議申し立てから送っている | 乗っ取りか停止かを見極めたうえで、窓口を選んでいる |
| 回数 | 内容の違う申請を、短い期間に何度も送っている | 最初の1〜2回を、材料をそろえてから出している |
*弊所の経験にもとづく整理です。プラットフォームの審査基準は公表されていません
とくに分かれ目になりやすいのは、窓口の選び方です。乗っ取りの被害なのに停止用の異議申し立てフォームから送ってしまうと、本来使うべき手続きに進めないまま時間が過ぎることがあります。最初の1〜2回を、どの窓口から、何を添えて出すかで、その後の見通しが変わります。
弊所の事例
【例:ご本人が乗っ取りの後に○回申請し、そのたびに以前のメールアドレスを別のものとして入力していた。時系列と連絡先を整理し直してから、申請の書面を作成した】
5 自分で対応するときの落とし穴
原因1〜3であれば、ご自身での解決をおすすめします。一方で、乗っ取りや停止が絡むケースを一人で進めると、次のところでつまずきやすくなります。
| 落とし穴 | 何が起きるか |
|---|---|
| 時間と手間 | 電話の窓口はなく、手続きはアプリ内のフォームとメールが中心になる。返信が英語で届くこともあり、一度の行き違いで数日単位の時間を失う |
| 申請の積み重ね | 矛盾した内容の申請や、記憶違いの情報での再申請が重なると、本人であることを示しにくくなる |
| 二次被害 | 手順を調べている間も、乗っ取られたアカウントからDMが送られ続ける。取り戻すことに手一杯で、被害を止めることが後回しになりがち |
| 復旧代行を名乗る詐欺 | 困っている人ほど狙われる。運営者の氏名・資格・所在地が公開されているか、DMで営業していないか、「必ず戻せる」と言い切っていないかで見分ける |
6 乗っ取りが疑われる場合の緊急対応|時間軸で見る優先順位
原因4に当てはまる方は、取り戻す手続きと並行して、被害が広がるのを止める必要があります。大事なのは順番です。
| 気づいた直後 | 当日中 | 数日 | 取り戻した後 | |
|---|---|---|---|---|
| 他サービスのパスワード | 変更 | |||
| 注意喚起・証拠の保存 | 知らせる・残す | |||
| 取り戻す手続き | 申請して、結果を待つ | |||
| 再発防止の設定 | 見直す | |||
■ すぐに効く止血■ 結果を待つ作業□ 再発防止
図3 止血を先に、待つ作業は後ろに(弊所のご相談対応をもとに作成)
それぞれの中身と、先にやる理由は次のとおりです。
| いつ | すること | なぜ先にやるか |
|---|---|---|
| 気づいた直後 | 同じパスワードを使っている他のサービス、とくにメールアカウントのパスワードを変える | メールを押さえられると、他のサービスのパスワードリセットまで奪われるため |
| 当日中 | 別のSNSやLINEで、フォロワーや知人に「DMが来ても開かないで」と知らせる | 乗っ取られたアカウントからの詐欺DMは、知り合いからの連絡として信じられやすいため |
| 当日中 | 変更の通知メール、なりすまし投稿、届いたDMを、日時が分かる形でスクリーンショットに残す | 本人確認の材料になり、金銭被害が出たときに警察へ相談する資料にもなるため |
| 当日〜数日 | ステップ3・4の手続きに進む | 結果が出るまで待つ時間があるため、すぐに効く対策を先に済ませておく |
| 取り戻した後 | 10章の設定を見直す | 同じ経路から、もう一度入られるのを防ぐため |
取り戻す手続きは、結果が出るまで待つ時間のある作業です。一方、パスワードの使い回しによる被害の連鎖や詐欺DMの拡散は、いまこの瞬間にも進んでいます。待つ作業を後ろに置き、すぐに効く止血を先に済ませる。弊所がご相談を受けるときも、この順番で整理しています。
総務省も、SNSアカウントの乗っ取りが分かったときは、サービスの提供者にアカウントの停止を速やかに依頼するよう案内しています。すぐに取り戻すのが難しい場合でも、少なくとも悪用を止める手続きは進めておくべきです。
なお、インスタグラムと同じアカウント基盤を使うThreads(スレッズ)も、あわせて使えなくなることがあります。
7 法的な論点|乗っ取りは犯罪か、誰が責任を負うのか
乗っ取りの被害に遭うと、手続きの話と同時に「これは犯罪ではないのか」「運営は何をしてくれるのか」という疑問が出てきます。立場を切り替えて整理します。
乗っ取った側から見る|不正アクセス禁止法
他人のIDやパスワード、だまし取った認証コードを使って、本人に無断でアカウントにログインする行為は、不正アクセス禁止法が禁じる不正アクセス行為に当たり得ます。他人のIDやパスワードを不正に取得する行為や、偽のログイン画面で入力させるフィッシング行為も、同じ法律で禁止されています。国は毎年、この法律にもとづいて不正アクセス行為の発生状況を公表しています。
被害者の側から見る|警察への相談と、アカウントの回復は別の手続き
警察に相談できるのは、主に犯罪としての側面です。アカウントを取り戻す手続きは、あくまでプラットフォームとの間で進めることになります。どちらか一方だけでは足りない場面があるため、並行して考えます。警察庁は、サイバー事案の相談をオンラインで受け付ける窓口を設けています。金銭の被害や脅しを受けている場合は、記録を残したうえで相談してください。
告訴まで考える場合、弊所では告訴状の作成を行います。提出の代理や捜査機関とのやり取り、示談の交渉は、弁護士の業務として切り分けています。
対立する考え方|「管理が甘かった本人の責任」なのか
乗っ取りについては、パスワードの使い回しや、認証コードを伝えてしまったことを理由に、本人の管理責任を強調する考え方があります。利用規約でも、アカウントの管理は利用者が負うとされるのが一般的です。
一方で、乗っ取りの多くは、知人を装ったDMなど、注意していても見抜きにくい手口から始まります。IPAが紹介する手口でも、DMの送り主自身がすでに被害者です。本人の落ち度だけで片づけると、被害が連鎖していく構造が見えなくなります。
弊所は、この二つを対立させるより、時間軸で分けて考えるのが現実的だと考えています。被害に遭う前は管理の問題で、遭った後は被害の回復と拡大防止の問題です。遭った後に「自分のせいだ」と考え込んでも、手続きが遅れるだけです。反省は、取り戻した後の設定の見直しで生かせば十分です。
8 専門家に依頼すると何が変わるか
弊所がお手伝いできるのは、事実関係と証拠を整理し、プラットフォームに出す書面を作るところまでです。交渉の代理や、発信者情報開示請求・訴訟の手続きは行っていません。その範囲で、変わることは三つあります。
一つは、最初の申請を、正しい窓口から、そろった材料で出せることです。乗っ取りか停止か、連絡先がどこまで書き換えられているか、ビジネス用か個人用かによって、使うべき手続きと書くべき内容が変わります。英文の書面が必要な場合も作成します。
もう一つは、取り戻す手続きと並行して、二次被害を止める段取りを組めることです。他のサービスのパスワードを変える優先順位、フォロワーや取引先への注意喚起の文面、証拠の残し方を、最初から組み込みます。
三つめは、ご本人が一人で抱え込む時間を減らせることです。いま何が済んでいて、次に何を待っているのかを整理してお伝えします。
| 項目 | 自分で対応 | 弊所に依頼 |
|---|---|---|
| 費用 | かからない | かかる(事前にお見積りし、ご納得いただいてからのご依頼) |
| 窓口の選び方 | 手探りになりやすい | 状況を整理したうえで選ぶ |
| 英文の書面 | 自分で翻訳・作成する | 和文・英文の書面を作成する |
| 二次被害の予防 | 後回しになりがち | 取り戻す手続きと並行して整理する |
| 手間 | 調査・申請・返信をすべて自分で行う | 事実関係の共有が中心になる |
| 再発防止 | 自己流になりがち | 設定と運用の見直しまで助言する |
*交渉の代理や訴訟の手続きが必要な場合は、弁護士へのご相談をご案内します
相談のタイミングは「2回うまくいかなかったら」が目安
どの時点で相談すべきか、とよく聞かれます。弊所の目安は、正しい手順で申請やリセットを2回試してうまくいかなかったら、3回目の前に一度立ち止まることです。申請を重ねるほど、内容の食い違いが生まれやすくなるからです。早い段階であれば、残っている手続きを温存したまま、順番を組み立てられます。
9 ビジネス・収益化アカウントで上乗せされるリスク
事業や収益に直結しているアカウントでは、同じ「ログインできない」でも損失の形が変わります。ビジネスアカウントやプロアカウントで運用している方は、次の点もあわせて確認してください。
事業用アカウントのトラブルは、操作の問題であると同時に、事業のリスク管理の問題です。取り戻した後は、登録情報を組織で管理できる体制に見直すことをおすすめします。
10 取り戻した後に見直す5つの設定
ログインを取り戻せたら、その日のうちに次の設定を見直してください。IPAは、パスワードを長く複雑にして使い回さないこと、多要素認証を設定することを推奨しています。
| 設定 | 見直し方 |
|---|---|
| 1 パスワード | 長く、推測されにくく、他のサービスで使っていないものに変える。覚えようとするより、パスワード管理アプリで生成・保管するほうが続けやすい |
| 2 多要素認証(二段階認証) | 可能であれば認証アプリの方式を選ぶ。設定のときに表示されるバックアップコードは必ず保管する。スマホの故障や紛失で自分も入れなくなるのを防ぐため |
| 3 ログイン中の端末と連携アプリ | ログインの履歴から見覚えのない端末をログアウトさせる。使っていない連携アプリや、提供元が分からないものは連携を解除する |
| 4 登録メールアドレス・電話番号 | 普段確認しているメールアドレスと、いま使っている電話番号にしておく。乗っ取りの際に追加された連絡先が残っていないかも確かめる |
| 5 DMとメールへの向き合い方 | ログインを求められたら、リンクからではなく公式アプリを自分で開いて確かめる。認証コードは誰にも伝えない |
一度乗っ取られたアカウントは、再び狙われることがあります。また、被害に遭った人に「復旧を手伝う」と近づいてくる業者もいます。DMで営業してくる業者には応じないでください。
11 よくある質問
Q リセットメールが、何度申請しても届きません。
A まず迷惑メールフォルダと、キャリアメールであれば受信拒否の設定を確認してください。それでも届かない場合は、登録メールアドレスの入力を間違えているか、乗っ取りでメールアドレスが書き換えられているかのどちらかが考えられます。書き換えの疑いがあれば、6章の順番で止血を済ませてから、ステップ3・4に進んでください。
Q 登録していた電話番号を、機種変更で変えてしまいました。
A SMSでの認証が使えないため、メールアドレスでのリセットか、本人確認による手続きが中心になります。古い番号のSIMがまだ手元にあれば、解約する前に手続きを済ませるのが確実です。すでに解約していても、手続きが残っていることはあります。
Q 取り戻すまで、どのくらいかかりますか。
A 原因と状況によって大きく異なります。入力やリンクが原因なら当日中に解決することが多く、本人確認を伴うケースでは数日から数週間かかることもあります。着手が早く、最初の申請が正確なほど短くなる傾向があります。個別の見通しは、ご相談の際にお伝えします。
Q 相談したら、必ず依頼しないといけませんか。
A いいえ。ご自身で対応できる状況であれば、そのようにお伝えします。ご依頼の前には費用のお見積りをお示しし、合意のない費用を請求することはありません。
Q 本人確認の動画セルフィーが、何度やっても通りません。
A 動画セルフィーは、アカウントに投稿されている顔写真との照合が前提になる手続きです。顔の写った投稿がほとんどないアカウントや、暗い場所、マスクや眼鏡の着用、画角のずれがある場合は通りにくくなります。明るい場所で正面から撮り直すのが第一ですが、顔出しをしていないアカウントでは、別の手続きを考える必要があります。行き詰まったときは、これまでの申請の経緯も含めてお知らせください。
Q 乗っ取った相手から、お金を要求するDMが届きました。払えば返してもらえますか。
A 支払わないでください。支払ってもアカウントが返ってくる保証はなく、支払いに応じる相手と見られて要求が続くおそれがあります。要求のDMはスクリーンショットで残し、正規の手続きで取り戻すことと、警察への相談を並行して進めてください。緊急でない相談は、警察相談専用電話「#9110」や、警察庁のサイバー事案の相談窓口で受け付けています。
Q 警察に相談すれば、アカウントは戻ってきますか。
A 警察が扱うのは、主に犯罪としての側面です。アカウントを取り戻す手続きは、プラットフォームとの間で進める必要があります。警察への相談だけで待っていると、取り戻す手続きが遅れることがあるため、両方を並行して進めてください。
まとめ|「認証情報が無効です」は、原因の見極めから
「認証情報が無効です」は、入力ミスから乗っ取りまで、原因の幅が広いエラーです。最初にすべきことは、どの原因に当たるかを見極めることです。
1 原因は、入力ミス、リンクの期限切れ、古いリンク、乗っ取り、停止の誤認の5つ
2 入力やリンクが原因なら、環境を整えて最新のリンクを1回だけ使えば解決することが多い
3 リセットメールが届かない、変更の通知が来ていたときは乗っ取りを前提にし、止血を先に済ませる
4 申請は回数より一貫性。最初の1〜2回を、正しい窓口から、そろった材料で出す
5 被害に遭った後は、自分を責めるより、回復と拡大防止に時間を使う
アカウントは、積み上げてきた投稿とつながりそのものです。迷っている間にも、状況は動いていきます。今の画面のスクリーンショットを添えて、ご連絡ください。
参照した公的資料
IPA「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2026年第3四半期(7月~9月)]」
IPA「情報セキュリティ安心相談窓口の相談状況[2026年第2四半期(4月~6月)]」
IPA「インターネットサービスへの不正ログインによる被害が増加中」
総務省 国民のためのサイバーセキュリティサイト「公式アカウントが乗っ取られた」
AUTHOR & SUPERVISION
執筆・運営について
リーリエ行政書士事務所
SNSアカウントの凍結解除・乗っ取り復旧を専門とする行政書士事務所です(東京都行政書士会所属)。
事務所 リーリエ行政書士事務所
登録 東京都行政書士会 第22080418号
取扱分野 SNSアカウントの凍結・乗っ取りからの復旧、SNSアカウント運用サポート
作成 2026年7月19日
最終更新 2026年11月2日


