スレッズのアカウントを作り直すのは危険|再登録前に必ず確認すべきこと

スレッズ(Threads)のアカウントが停止された。異議申し立てを出しても返事が来ない。もう待つのに疲れた——。

そんなとき、多くの方が考えるのが「新しく作り直せばいいのではないか」という選択です。実際、ご相談の中でも「もう作り直そうと思っているのですが」というお話は頻繁に出てきます。

しかし、先に結論を申し上げます。停止中のアカウントを放置したまま新しいアカウントを作る行為は、規約違反にあたる可能性が高く、状況をさらに悪化させます。新しいアカウントも停止され、そのうえ元のアカウントの復旧まで難しくなる——これが最も多いパターンです。

この記事では、なぜ作り直しが危険なのか、自分で削除したアカウントは復活できるのか、自力で対応を続けることにどんな負担とリスクがあるのか、そして専門家に依頼すると何が変わるのかを整理します。すでに作り直してしまった方に向けた内容も後半に用意しました。

「もう作り直すしかないのか」と迷っている方へ

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結論:停止中の作り直しは規約違反にあたる

なぜ規約違反になるのか

プラットフォームの利用規約は、法的には利用者と事業者との間の契約にあたります。アカウントを作成した時点で、その契約内容に同意したことになります。

そして多くのプラットフォームでは、処分を受けたアカウントの利用者が、その処分を回避する目的で新たなアカウントを作成する行為を禁じています。処分を受けた人物が別名で戻ってくることを許せば、規定を運用する意味がなくなるからです。この禁止は、制度上必然的なものといえます。

作り直すと何が起きるか——4段階の典型パターン

  1. 新しいアカウントが作成できてしまう。ここまでは問題なく進みます。だから「大丈夫だった」と誤解されます。
  2. 同一人物であることが検知される。端末情報、IPアドレス、電話番号、メールアドレス、行動パターンなど、複数の要素から紐付けが行われます。
  3. 新しいアカウントも停止される。数日から数週間後に発生することが多く、作成直後には気づけません。
  4. 元のアカウントの評価がさらに下がる。処分の回避を試みたという記録が加わります。

特に厄介なのが3番目です。作成直後は普通に使えてしまうため、「問題なかった」と判断してフォロワーを集め、投稿を積み重ねてから停止されるのです。失うものが二重になります。

なぜ「作り直せばいい」と考えてしまうのか

この判断に至る心理は、ご相談を受けているとよく理解できます。主に3つの要因が重なっています。

1つ目は、情報が届かないことによる不安です。異議申し立てを送っても、受理されたのかすら分からない。進捗の表示もない。この「何も起きていないように見える」時間が、最も人を消耗させます。

2つ目は、周囲の情報です。「作り直したら普通に使えた」という体験談は、実際にネット上に存在します。ただしそれは作成直後の段階で書かれたものが多く、その後どうなったかまでは書かれていません。停止は数週間後に来るため、成功例だけが可視化されやすい構造になっています。

3つ目は、実害の切迫です。事業に使っている方であれば、告知が出せない日数がそのまま損失になります。「待つ」という選択のコストが、目に見えて大きい。

どれも無理のない心理です。ただ、そのうえで申し上げると、この3つはいずれも「作り直しが安全である」ことの根拠にはなっていません。不安だから、体験談があるから、急いでいるから——理由はどれも、リスクの大きさとは無関係です。

元のアカウントの復旧が遠のく理由

ここが最も重要な点です。異議申し立てで主張したいのは「違反の意図がなかった」「誤判定である」「今後は適切に運用する」といった内容です。しかし、処分中に新しいアカウントを作っていた場合、この主張と行動が矛盾します。

処分を受けた直後に別アカウントを作った——この事実は、「規定を軽視している」「処分を受け入れる意思がない」という評価につながりかねません。どれだけ丁寧な文面を書いても、行動が主張を打ち消してしまうのです。

⚠️ 実務上、最も避けたい状況

ご相談を受けていて「手遅れに近い」と感じるのは、次の組み合わせです。

  • 停止された直後に新規アカウントを作成した
  • 同じ端末・同じ電話番号で登録した
  • 新しいアカウントで元と同じ運用を続けた
  • その後、元のアカウントについて異議申し立てを行った

この順序で進んでしまうと、主張できる材料がほとんど残りません。作り直しは、後戻りが最も難しい判断です。

まず確認:「停止」か「削除」かで打ち手が変わる

対処を考える前に、いま自分のアカウントに起きているのが「停止(処分)」なのか「削除(自分の操作)」なのかを切り分ける必要があります。取れる手段がまったく違うからです。

停止(処分) 削除(本人の操作)
誰が行ったか プラットフォーム側 自分
異議申し立て 可能 対象外
復旧の手段 異議申し立て・審査リクエスト 猶予期間内の取り消しのみ
新規作成の可否 原則として不可(規約違反のおそれ) 可能な場合が多い

どちらか判断がつかない場合のチェックリスト

  • ✅ 登録メールアドレスにMetaからの通知が届いているか(迷惑メールフォルダも含む)
  • ✅ ログイン画面に「審査をリクエスト」等のボタンが表示されるか
  • ✅ Instagram側のアカウントステータスに違反の記録があるか
  • ✅ 自分で削除の操作をした記憶があるか

通知やボタンがある場合は停止です。この場合、作り直しではなく異議申し立てが正しい道になります。停止の原因の見極め方と異議申し立ての具体的な進め方は、次の記事で網羅的に解説しています。

「停止なのか削除なのか」の判断から承ります

取れる手段は、どちらなのかで大きく変わります。
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自分で削除したアカウントは復活できるか

処分ではなく、ご自身の操作でアカウントを削除した場合は事情が異なります。

猶予期間内ならログインで取り消せる

多くのサービスでは、削除の操作を行っても即座にデータが消えるわけではなく、一定の猶予期間が設けられています。この期間内であれば、ログインし直すことで削除を取り消せる仕組みです。

「勢いで消してしまった」「間違って削除を選んでしまった」という場合、まずはログインを試してください。猶予期間内であれば、復活を選択できる案内が表示される可能性があります。なお、猶予期間の長さは仕様変更されることがあります。気づいた時点ですぐに確認することが重要です。「明日やろう」で間に合わなくなるケースがあります。

猶予期間を過ぎた場合

猶予期間が経過すると、データは削除され、原則として復旧できません。これは処分による停止とは異なり、異議申し立ての対象にもなりません。本人の意思で削除したものだからです。同じユーザーネームで新しく作れる場合はありますが、フォロワーも投稿も引き継がれず、実質的にゼロからのやり直しになります。

また、Threadsには完全な削除ではなく一時的に非表示にする選択肢が用意されている場合があります。「消す」と「休む」は別の操作です。疲れて距離を置きたいだけであれば、削除ではなく非表示を選ぶほうが安全です。非表示は戻せますが、削除は猶予期間を過ぎると戻せません。

削除する前に必ず保存すべきもの

  • 投稿内容のバックアップ。データをダウンロードできる機能がある場合があります。削除後には取得できません。
  • フォロワーリスト。取引先や顧客が含まれている場合、失うと連絡手段がなくなります。
  • プロフィールのスクリーンショット。ユーザーネーム、フォロワー数、活動実態の記録になります。
  • 重要なやり取りの記録。取引に関する連絡が残っている場合は特に。

3つ目は見落とされがちですが、実務上の意味があります。後になって同名のなりすましアカウントが出現した場合、「自分が本来の運用者であった」ことを示す資料になるためです。事業でアカウントを使っている方は、削除の有無にかかわらず定期的に保存しておくことをおすすめします。

Instagramとの連携で起きること

ThreadsはInstagramのアカウントを基盤としているため、削除や再登録の場面でも連携の影響を受けます。

「連携を解除して作り直す」はおすすめできない

Metaの各サービスはアカウントセンターという仕組みで束ねられており、一方のサービスでの処分が他方に影響する場合があります。「連携を解除すれば、Threadsだけ作り直せるのではないか」と考える方がいらっしゃいますが、これはおすすめできません。理由は2つあります。

1つ目は、連携を解除しても処分の記録は消えないためです。紐付けの手がかりは連携設定だけではありません。2つ目は、解除した事実自体が処分回避の試みと評価され得るためです。復旧を目指すのであれば、状態を変えずに手続きを進めるほうが安全です。

また、Threadsのプロフィールのみを削除してInstagramを残す操作が可能な場合がありますが、この仕様は変更されてきた経緯があります。削除の範囲を誤解したまま操作を進めないよう、確認画面の文言を最後まで読んでから実行してください。Threadsを消すつもりでInstagramごと消してしまえば、影響は比較にならないほど大きくなります。

原因がInstagram側・乗っ取りにあるケース

Threadsが使えなくなった原因が、実はInstagram側の違反や乗っ取りにあるケースがあります。この場合、Threadsだけを作り直しても意味がありません。根本の原因が残ったままだからです。

作り直す前に、Instagramに正常にログインできるか、警告や制限が出ていないか、身に覚えのないログイン通知が届いていないかを確認してください。特に「海外からのログイン」通知に心当たりがある場合は、乗っ取りによる二次被害の防止が先決です。詳しくは次の記事で解説しています。

自分で対応を続けることの負担とリスク

「作り直しがだめなら、異議申し立てを自分で続ければいい」——その通りです。ご自身で対応して復旧される方も、もちろんいらっしゃいます。ただし、実際に自力で進めた方のご相談を受けていると、共通する負担とリスクがあります。事前に知っておいていただきたい点です。

想像以上に「面倒」が続く

  • 窓口が分かりにくい。申し立ての入口は状況によって表示が異なり、仕様変更も頻繁です。「どこから送ればいいのか」を探すだけで消耗する方が少なくありません。
  • 本人確認や追加対応が発生する。身分証の提出、動画セルフィー、コードの入力など、途中で求められる対応が複数あり、一つ詰まると先に進めません。
  • 記録の管理が必要になる。いつ何を送り、どんな返信が来たか。管理せずに進めると、再申請の際に自分が何を主張したのか分からなくなります。
  • 返事のない期間、判断を一人で抱えることになる。「待つべきか、次の手を打つべきか」を相談する相手がいないまま数週間が過ぎます。この不安こそが、作り直しという最悪の判断に人を向かわせます。

「手間」より深刻な3つのリスク

1つ目は、感情的・不正確な文面を送ってしまうリスクです。焦りの中で書いた文面は、「納得できない」「早くしてほしい」という抗議に寄りがちです。しかし審査側が見たいのは感情ではなく事実です。また、記憶に頼って書いた内容が事実と食い違っていた場合、その矛盾は後から響きます。

2つ目は、一度送った主張は撤回できないことです。最初の申し立てで「心当たりがない」と書き、後から「実はツールを使っていた」と説明を変えれば、すべての主張の信用性が下がります。最初の一通の設計が、その後の全てを決めるのが実情です。

3つ目は、限られた機会を消費してしまうことです。異議申し立ては何度でも無限にできるものではなく、期限や回数の制約がある場合があります。準備不足の申し立てで機会を使い切ってしまうと、後から精度の高い書面を用意しても、送る場所がなくなっています。

つまり自力対応の本当のコストは、手間そのものではなく、「取り返しのつかない一手を、知らずに打ってしまう可能性」にあります。

最初の一通を送る前に、ご相談ください

一度送った主張は撤回できません。文面を送る前の段階でのご相談が、最も打てる手が多い状態です。
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行政書士に依頼するメリット——復旧と「その先のトラブル予防」

行政書士は、事実関係を整理し、権利義務や事実証明に関する書類を作成することを業務とする国家資格者です。SNSアカウントの停止対応において、依頼するメリットは大きく2つの層に分かれます。

メリット①:書面の質が変わる

異議申し立ての説得力は、事実を特定できているかどうかで決まります。「たしか短期間にフォローをした気がします」と「〇月〇日から3日間、1日あたり約〇件のフォローを行いました」では、書面としての重みがまったく違います。

第三者がヒアリングを行うことで、ご本人が見落としていた事実——直前に使ったツール、ログイン環境の変化、通報を受けた心当たり——が整理されることは珍しくありません。そのうえで、認めるべき事実は認め、意図がなかったことと具体的な再発防止策を、矛盾のない構成で示す。この設計を最初の一通から行えることが、依頼の最大の価値です。

メリット②:関連するトラブルを予防できる

アカウント停止は、単体のトラブルで終わらないことがあります。行政書士に依頼する固有の利点は、復旧手続きと並行して、周辺のリスクまで一度に手当てできる点にあります。

  • なりすまし・屋号の防衛。屋号やサービス名を冠したアカウントを手放すと、そのユーザーネームが第三者に取得され、顧客の誤認やなりすまし被害につながるおそれがあります。活動実態の記録化や、なりすまし出現時の通知書面の準備まで見据えて動けます。
  • 運用代行業者との契約整理。停止の原因が委託先のツール使用にある場合、委託契約の規約遵守条項や成果保証の記載を確認し、責任関係を整理する必要があります。契約書面の作成・確認は行政書士の専門領域です。
  • 乗っ取りによる二次被害の防止。乗っ取りが原因の場合、フォロワーへの詐欺DMなど二次被害が進行していることがあります。被害の記録化と、関係者への通知文書の準備を並行して進められます。
  • 再発防止ルールの設計。復旧後に同じ原因で止められては意味がありません。フォロー数の上限や外部ツールの扱いなど、運用基準を書面に落とし込むところまで支援できます。

「アカウントを取り戻す」だけなら、時間をかければご自身でも辿り着けるかもしれません。しかし「取り戻したうえで、二度と同じ状況に陥らない・派生トラブルに巻き込まれない」ところまでを一度に設計できるのが、専門家に依頼する意味です。

ご相談時に用意していただきたいもの

  • ✅ 停止時に表示された画面のスクリーンショット
  • ✅ Metaから届いているメール(迷惑メールフォルダも確認)
  • ✅ これまでに送った異議申し立ての内容(送っている場合)
  • ✅ 停止前後の運用状況のメモ(分かる範囲で構いません)

揃っていなくても問題ありません。「何を確認すればいいか分からない」という段階からのご相談で大丈夫です。ご相談の流れとしては、まず現状の画面とメールを拝見して「停止か削除か」「復旧の余地がどの程度あるか」を整理し、そのうえで進め方の選択肢をご案内します。復旧の見込みが乏しいと判断される場合には、その理由と、新規開設に切り替える場合の留意点まで含めてお伝えします。「依頼したら必ず復旧手続きに進む」というものではなく、まず現在地を確認するためにご利用いただければ十分です。

どうしても新しく始めたい場合の考え方

事情によっては、新しく始めるという判断が合理的な場合もあります。その場合の考え方を整理します。

守るべき順序:処分の確定が先

  1. 元のアカウントについて、異議申し立てを尽くす
  2. 結果が確定する(解除されない旨の通知を受ける、または申し立ての手段がなくなる)
  3. そのうえで、新しく始めるかを検討する

この順序を守ることで、少なくとも「処分中に回避を試みた」という評価は避けられます。逆に、手続きが係属している最中の新規作成が、最も不利な形です。

「別人として始める」ことは実質的に難しい

「別のメールアドレスを使えば大丈夫」と考える方が多いのですが、紐付けの手がかりはメールアドレスだけではありません。端末の識別情報、IPアドレス・接続環境、電話番号、プロフィール画像や自己紹介文の一致、投稿内容・文体の傾向、フォローする相手の重複——複数の要素が照合されます。この前提を理解しないまま新規作成を繰り返すと、停止が重なり、状況が固定化していきます。

状況別・現実的な選択肢

状況 推奨される選択
停止中で、異議申し立てをまだしていない まず異議申し立て。作り直しは論外
異議申し立て中で結果待ち 待つ。この間の新規作成は最も危険
異議申し立てが却下されたばかり 却下理由を確認し、再度の手段を検討
手段を尽くし、復旧の見込みがない 新規作成を検討する余地がある
自分で削除し、猶予期間内 ログインして削除を取り消す
自分で削除し、猶予期間経過 新規作成で問題ない

手段を尽くしたうえで新規に始めると決めた場合は、元のアカウントを可能であれば削除して整理された状態にする、登録情報を明確にして確実に受信できる状態を保つ、フォロー数の上限や外部ツールの不使用といった運用ルールを先に決める、二段階認証を最初に設定する、屋号を使う場合は同名アカウントの有無を事前に確認する——この5点に留意してください。特に運用ルールが重要です。停止された原因を放置したまま作り直せば、同じ結果になるだけです。作り直しは「リセット」ではありません。

すでに作り直してしまった場合にできること

ここまで読んで「もう作ってしまった」という方もいらっしゃると思います。そこで終わりというわけではありません。

まず確認する3点

  1. 元のアカウントの異議申し立てが、まだ可能かどうか。ログイン画面にボタンが残っているかを確認します。
  2. 新しいアカウントの状態。すでに制限や停止が及んでいないか。
  3. 作成の時系列。いつ停止され、いつ新規作成したのか。

事実を隠さないこと

異議申し立ての際、新しいアカウントを作った事実を隠すのは得策ではありません。端末や電話番号から紐付けが把握されている可能性が高く、隠したことが発覚すれば、それ以外の主張の信用性まで失われます。むしろ、次のように構成するほうが実務的です。

アカウント(ユーザーネーム:@〇〇〇〇)の停止後、〇月〇日に新たにアカウントを作成いたしました。
これは、停止に関する案内の内容を十分に理解しておらず、新規作成が禁止されていることを認識していなかったためです。
規定に反する意図はありませんでしたが、結果として不適切な行為であったと理解しております。
当該アカウントについては削除いたしました。今後は同様の行為を行いません。
恐れ入りますが、元のアカウントについて再度のご確認をお願いいたします。

原則は同じです。認めるべき事実は認め、意図がなかったことと再発防止を伝える。隠すより、正面から説明したほうが結果につながりやすいというのが実務上の感覚です。なお、元のアカウントの復旧を本気で目指すのであれば、新しく作ったアカウントは削除しておくほうが主張と行動に一貫性が出ます。ただし、新しいアカウントで事業が回り始めているなら話は変わります。何を優先するかの整理からのご相談も承っています。

復旧を待つ間にできること

作り直しに向かってしまう最大の要因は、「待っている間、何もできない」という感覚です。しかし実際には、この期間にやっておくべきことがあります。

代替の連絡手段を確保する

事業や集客に使っていた方は、まず顧客・フォロワーへの代替の連絡経路を用意してください。他のSNS、メールマガジン、ブログ、公式サイトなど、既存の手段で告知を出しておくだけでも機会損失を抑えられます。「Threadsが使えないので、しばらくこちらで発信します」という一報があるかどうかで、離れていく方の数は変わります。これは新規アカウントの作成とは異なり、規約上の問題なく今日からできる対処です。

記録の整理と原因の洗い出し

結果を待つ間に、経緯を時系列でまとめておいてください。いつ異変に気づいたか、どんな表示が出たか、いつ何を送ったか、どんな返信が来たか。この記録は、再度の手続きが必要になった場合にそのまま使えます。時間が経つほど正確に書けなくなるため、記憶が新しいうちに作っておくことに意味があります。

あわせて、原因の心当たりを洗い出しておきます。直前のフォロー数、投稿頻度、使用したツール、ログインした環境。これは再発防止のためだけではなく、異議申し立ての文面で「今後は具体的にこう改めます」と書くための材料になります。抽象的な反省より、具体的な数字を伴う改善策のほうが伝わります。ご相談いただく場合も、この記録があるだけで初回の整理が格段に速く進みます。

【事例】作り直しで二重に失ったケース

30代・個人事業主のEさん(Threadsで商品を告知)

Eさんのアカウントは、新商品の告知を集中して行った直後に停止されました。異議申し立てを一度送ったものの、2週間経っても返事が来ません。販売時期が迫っていたこともあり、Eさんは「待っていられない」と判断し、同じスマートフォンで新しいアカウントを作成。屋号もプロフィール画像も同じで運用を再開しました。

最初の3週間は問題なく使えていました。以前のフォロワーの一部も戻ってきて、Eさんは「作り直して正解だった」と感じていたそうです。しかし1か月ほど経った頃、新しいアカウントも停止されます。そして元のアカウントを確認したところ、異議申し立てのボタンが表示されなくなっていました。

ご相談を受けた時点で、状況はかなり厳しいものでした。そこで、経緯を隠さずに時系列で説明し、新規作成が禁止されていることを認識していなかった点、当該アカウントを削除した点、今後の運用改善策を示す構成で手続きを進めました。結果として、時間はかかりましたが一定の進展を得ています。ただしEさんご自身が「あの1か月を待っていれば、こんなに複雑にならなかった」と振り返っておられました。

※本事例は典型的な流れを示すために内容を再構成したものであり、復旧を保証するものではありません。

このケースで失われたのは、アカウント2つと、異議申し立ての機会です。「返事が来ないから作り直す」という判断が、最も高くついた形になりました。返事が来ないことと、復旧できないことは別です。審査には時間がかかることがあり、待つこと自体は無駄ではありません。

すでに作り直してしまった方も、ご相談ください

「もう手遅れかもしれない」という段階でも、整理できることはあります。
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よくある質問

Q1. 同じユーザーネームは再取得できますか?

A. 元のアカウントが完全に削除され、一定期間が経過していれば取得できる場合があります。ただし、停止されている状態ではユーザーネームは保持されたままのことが多く、取得できません。第三者に先に取得される可能性もあります。

Q2. フォロワーや投稿は戻りますか?

A. 元のアカウントが復旧すれば、フォロワーも投稿もそのまま残っているのが通常です(違反と判断された特定の投稿が削除されている場合はあります)。新しく作り直した場合は一切引き継がれません。これが「復旧を目指すべき」最大の理由です。

Q3. 別のスマートフォンで作れば大丈夫ですか?

A. 端末を変えても、電話番号、IPアドレス、行動パターンなど複数の要素から紐付けが行われます。「別端末なら安全」とは言えません。

Q4. 家族名義で作ってもらうのはどうですか?

A. 実際に利用するのがご本人であれば、名義を変えても処分回避行為と評価される可能性があります。さらに、ご家族のアカウントまで巻き込む結果になりかねません。おすすめできません。

Q5. 異議申し立ての返事が来ないまま、どのくらい待つべきですか?

A. 明確な基準はありませんが、数日から数週間かかることは珍しくありません。返事が来ないことを「却下された」と受け取って作り直すのは、最も避けたい判断です。待つべきか次の手を打つべきか迷う段階でのご相談も承っています。

Q6. 行政書士に依頼すると必ず復旧しますか?

A. 結果を保証することはできません。ただし、事実の整理と矛盾のない書面の設計により、ご自身で場当たり的に対応するより不利な一手を打つリスクを減らせます。また、復旧の見込みが乏しい場合には、その判断材料と次の選択肢の整理までご案内します。

Q7. すでに新しいアカウントで活動しています。元は諦めるべきですか?

A. ご事情によります。ただし、屋号やサービス名を使っている場合、元のアカウントを放置するとユーザーネームやなりすましの問題が生じ得ます。一度、何を優先するかを整理したうえで判断されることをおすすめします。

まとめ:作り直しは、いつでもできます

この記事の要点を整理します。

  • ✅ 停止中の新規アカウント作成は規約違反にあたる可能性が高い
  • ✅ 作成直後は使えてしまうため「大丈夫だった」と誤解しやすいが、後から停止される
  • ✅ 作り直した事実は、元のアカウントの異議申し立てで不利に働く
  • ✅ 停止と削除は別物。停止なら異議申し立て、削除なら猶予期間内の取り消し
  • ✅ 自力対応の最大のリスクは「撤回できない一手を知らずに打つこと」
  • ✅ 専門家への依頼は、復旧だけでなくなりすまし・契約・二次被害など関連トラブルの予防につながる
  • ✅ 異議申し立てには期限がある。作り直しには期限がない。順序を間違えない

アカウントが止まった状態で、返事も来ないまま日々が過ぎていく。その焦りは、よくわかります。「何もしていない時間」が最も苦しいことも承知しています。

それでも申し上げたいのは、作り直しは、いつでもできるということです。一方で、異議申し立ての機会には期限があり、記憶と記録は時間とともに失われます。順序を間違えなければ、両方の選択肢を残したまま進められます。逆に、順序を間違えると、片方どころか両方を失うことになりかねません。事例のEさんが失ったのは、まさにその両方でした。

「まだ間に合うのか」「もう作ってしまったが、どうすればいいか」「そもそも自分は停止なのか削除なのかわからない」——どの段階のご相談でも構いません。画面のスクリーンショットと届いているメールをお持ちいただければ、状況の確認から一緒に進めていきます。迷っている時間そのものが、選択肢を減らしていきます。作り直しのボタンを押す前に、一度だけご相談ください。

作り直す前に、一度ご相談ください

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※当事務所のサポートは、書類の作成支援および手続きのご案内を行うものです。
相手方との交渉の代理や法律事務の代行は行いません。

執筆者:SNS凍結解除支援チーム

担当行政書士(登録番号:第22080418号)

SNSに関する業務(運用支援、凍結対応、法的リスク軽減、二次被害防止)に約5年間従事。月に対応する新規お問い合わせ数は、平均して月に100件を超える。

本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案における結果を保証するものではありません。アカウントの削除猶予期間、連携の仕様、利用規約の内容は変更される場合があります。実際の手続きにあたっては、最新の画面表示および規約をご確認ください。

最終更新日:2026年7月19日