スレッズ アカウント停止の原因と異議申し立て・凍結解除の全手順【2026年冬更新】
作成日:2026年7月19日 最終更新日:2026年11月2日
「異議申し立てをしたのに、却下された」「定型文のような返信しか来ない」「何を書けばよいのか分からない」。この記事は、Instagramの凍結に対する異議申し立てで、そうした壁にぶつかっている方に向けて書いています。
申し立てが通らないとき、多くの方は言い回しを変えようとします。ですが、見直すべきなのは文面の前の段階です。申立文の中身は、「なぜ停止されたのか」という原因の見立てで決まります。見立てがずれたままでは、どれだけ丁寧に書いても、審査する側には響きません。
リーリエ行政書士事務所は、SNSアカウントの凍結や乗っ取りに遭った方の側に立ち、プラットフォームへの申立書面を作成しています。この記事では、凍結の原因7類型と、それに合わせた申し立ての3つの型、却下された後の立て直し方を、審査する側の視点を交えて整理します。
凍結の段階の見分け方や、異議申し立ての基本的な手順は、別の記事で解説しています。まだ一度も申し立てをしていない方は、先にそちらをご覧ください。
この記事で確認すること
1 申立文は「原因の見立て」から始まる
2 凍結の原因7類型と、申し立ての3つの型
3 型ごとの申立文の骨組み
4 「初回が本番」の意味|却下された後の立て直し方
5 法的な論点|投稿の法的リスクと、利用規約の責任制限
6 専門家に相談するかどうかの分かれ目
7 解除された後の運用
8 よくある質問
1 申立文は「原因の見立て」から始まる
弊所の代表は、事業会社の側で、アカウントの凍結や利用停止に関する書面を受け取り、対応方針を検討する業務に関わってきました。受け止める側に立ってみると、検討しやすい書面と、しにくい書面の違いははっきりしています。
検討しにくいのは、「違反していません」「早く戻してください」とだけ書かれた書面です。何について違反していないと言っているのかが分からないため、確かめようがありません。検討しやすいのは、停止の原因として考えられることに、事実で答えている書面です。だからこそ、書き始める前に原因の見当をつける必要があります。
原因の手がかりは、主に次の三つにあります。
1 停止画面や届いたメールに書かれている文言。違反とされた分類が示されていることがあります。
2 停止の直前の、ご自身の操作。大量のフォロー、新しく使い始めたツール、反響の大きかった投稿などです。
3 アカウントの周りで起きていたこと。見覚えのないログインの通知、炎上への関与、Threads側の異変などです。
2 凍結の原因7類型と、申し立ての3つの型
原因の見当がつくと、申し立ての「型」が決まります。弊所では、申し立てを大きく三つの型に分けて考えています。
説明型 誤解を解く
違反の覚えがなく、機械的な判定や誤解が疑われるとき。実在する人が普通に使っていたことを、事実で説明する
向いている原因 大量操作の誤判定、接続環境、年齢の判定
反論型 判断の誤りを示す
問題とされた投稿や行為が、規約に反しないと考えられるとき。どの点で反しないのかを、投稿と規約に沿って示す
向いている原因 集中的な通報、誤った権利侵害の申告、乗っ取りによる投稿
改善型 事実を認め、改めたことを示す
思い当たる原因があるとき。何をしていたかを認めたうえで、すでに改めたことと、今後の運用を具体的に示す
向いている原因 自動化ツールの利用、権利のない素材の利用
図1 申し立ての3つの型(弊所の経験にもとづく整理)
原因の7類型ごとに、どの型で組み立てるかを示します。
乗っ取りの心当たりがある方へ
3 型ごとの申立文の骨組み
三つの型は、冒頭の「誰のアカウントか」「何が起きたか」までは共通です。違いが出るのは、その後の中心部分です。
▼ ここから型ごとに分かれる
説明型の中心
アカウントの目的と使い方 → 誤解されうる操作の事実 → 見直した運用
反論型の中心
問題とされうる投稿や行為 → 規約に反しないと考える理由 → 判断の見直しと理由の説明を求める
改善型の中心
何をしていたか(認める) → すでに改めたこと → 今後の運用の約束
▼
図2 型ごとの申立文の骨組み(弊所の経験にもとづく整理)
たとえば説明型なら、ごく短く書くと次のようになります。実際には、ご自身の事実に置き換えてください。
説明型の例(日本語)
ユーザーネーム「○○○」の所有者、△△です。○月○日、アカウントが停止されている旨の表示を確認しました。本アカウントは【目的】のため、私個人が手作業で運用しています。停止の前日、【誤解されうる操作の事実】を行いましたが、自動化ツールは使用していません。今後は操作のペースを見直します。停止の見直しをお願いいたします。連絡先は××です。
説明型の例(英語)
I am the owner of the account "○○○". On [date], I found that my account had been disabled. I operate this account personally and manually for [purpose]. On [date], I [describe the action], but I did not use any automation tools. I will adjust how I use the service going forward. I respectfully request a review of this decision. I can be reached at [email].
インターネット上の例文をそのまま送るのは避けてください。原因に合っていない文面は、審査する側から見ると「何について説明しているのか分からない」書面になります。とくに改善型にあたる事情があるのに、例文どおり「違反していません」と書いてしまうと、後の申し立てで事実を補うときに食い違いが生まれます。
弊所の事例
【例:通報が集中して停止されたご相談者が、最初に例文どおりの文面を送り、却下されていた。通報が集まった経緯と、問題とされうる投稿の内容を整理し、反論型の申立書面を作成した】
4 「初回が本番」の意味|却下された後の立て直し方
審査する側が、過去のやり取りをどこまで見ているかは公表されていません。ただ、受け止める側の実務を知る立場からいえば、前に届いた書面と照らし合わせて読まれる、と考えておくのが安全です。1通目と2通目で事実の説明が違えば、2通目の信用が下がります。
そのため、却下された後の立て直しは、時間の順に次のように考えます。
却下の直後
届いた返信と、自分が送った文面を並べて保存する。返信に、違反の分類や次の手続きの案内がないか読み返す
見直し
原因の見立てが合っていたかを疑う。型が違っていなかったか(たとえば改善型にあたるのに説明型で書いていないか)を確かめる
補う
前回の事実の説明は変えずに、足りなかった資料と説明を加える。前回と食い違う点が出るなら、その理由も正直に書く
送る
補えるものがそろってから送る。同じ文面の送り直しや、窓口を変えた同じ内容の送信はしない
図3 却下された後の立て直しの順番(弊所の経験にもとづく整理)
弊所にご相談いただく前の段階で、次のようなことが起きているケースがあります。
1 例文をそのまま送り、却下された。
2 最初に「ツールは使っていない」と書いたが、実は過去に使っていた。
3 却下に腹を立て、抗議の文面を続けて送った。
4 待ちきれず、同じ端末と連絡先で新しいアカウントを作った。
5 DMで声をかけてきた「解除業者」に前払いし、連絡が取れなくなった。
どれも、焦りの中では起きやすいことです。すでに起きていても、立て直せないとは限りません。それまでに送った内容と食い違わない形で、どこから組み立て直すかを考えます。
5 法的な論点|投稿の法的リスクと、利用規約の責任制限
反論が、自分に不利な記録になることがある
停止の原因が投稿の内容にある場合、その投稿が規約だけでなく、法律にも触れうることがあります。他人の著作物の無断利用、他人の名誉を傷つける投稿(刑法230条の名誉毀損など)、ビジネスの投稿での誇大な表示(景品表示法や、医薬品などの広告であれば医薬品医療機器等法)といった問題です。
こうした場合に、投稿の正当性を強く主張する反論を書くと、その文面が後で別の場面で不利な記録として扱われるおそれがあります。投稿の内容に法的な問題が絡むときは、反論型で書く前に、法的な立ち位置を整理しておくことが大切です。紛争に発展している場合は、弁護士へのご相談をご案内しています。
対立する考え方|停止による損害は、誰が負うのか
大手プラットフォームの利用規約には、サービスの停止などによって利用者に生じた損害について、事業者の責任を制限する定めが置かれるのが一般的です。事業者の側から見れば、膨大な数の利用者に無償でサービスを提供する以上、個別の停止で生じた損害まで負えないという考え方になります。
一方、消費者契約法8条は、事業者の債務不履行によって消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項などを、無効としています。利用者の側から見れば、規約に書いてあるからといって、どんな場合でも責任が否定されるわけではない、ということになります。
ただし、この法律が守るのは「消費者」、つまり事業として、または事業のために契約するのではない個人です。ビジネスのために使っているアカウントは、消費者としての保護が及ばない場合があります。どちらの考え方に立つかで結論が変わる論点であり、個別の事情によって判断が分かれます。
弊所は、損害の話を申立文に持ち込むことはおすすめしていません。審査する側にとって、申し立ては規約に照らした判断の見直しを求める場です。損害の主張は、それとは別の手続きの話になります。まずは停止の見直しに集中し、損害の問題が避けられない場合は弁護士へのご相談を考える、という順番が現実的です。
6 専門家に相談するかどうかの分かれ目
多くの凍結は、ご自身で対応できます。次のどれかに当てはまる場合は、次の申し立てを送る前に一度立ち止まることをおすすめします。
逆に、機能の制限や軽い本人確認の段階で、原因にも心当たりがある方は、ご自身で進めていただいて問題ありません。ご相談の内容によっては、ご自身で対応できるとお伝えすることもあります。
弊所がお手伝いできるのは、事実関係と証拠を整理し、和文・英文の申立書面を作成するところまでです。交渉の代理や訴訟の手続きは行っていません。ログインのパスワードをお預かりすることもありません。行政書士は行政書士法により、業務上知り得た秘密を守る義務を負っています。ご依頼の前には費用のお見積りをお示しし、合意のない費用を請求することはありません。
7 解除された後の運用
解除されたからといって、疑いが完全に晴れたとは限りません。解除された直後こそ、慎重な運用を心がけてください。
事業でInstagramを使っている方は、凍結を経営上のリスクとして扱う視点を持ってください。アカウントは、プラットフォームから借りている売り場のようなものです。一つの売り場に集客を集中させないことが、いちばんの備えになります。
8 よくある質問
Q 申し立ては、何回まで送れますか。
A 回数の上限は公表されていません。ただ、期限の中で送れる回数には実際上の限りがあり、同じ内容を重ねても結果は変わりにくいのが実情です。前回に足りなかった事実や資料を補えるときに送る、と考えてください。
Q 英語で書いたほうが通りやすいですか。
A 言語によって結果が変わるという公表はありません。大切なのは、原因に合った中身を、事実の順に書くことです。英語で書く場合は、結論を先に置き、日本語の前置きや遠回しな表現を省くと読みやすくなります。
Q 1回目に「ツールは使っていない」と書いてしまいました。
A 事実と違う説明を重ねるのは避けてください。次の申し立てで、前回の説明が正確でなかったことと、その理由を正直に書いたうえで、改善型で組み立て直すのが基本です。書き方が難しい部分なので、送る前にご相談ください。
Q 嫌がらせの通報で停止されたと思います。どう書けばよいですか。
A 通報した人を非難するのではなく、通報が集まった経緯と、問題とされうる投稿が規約に反しない理由を、落ち着いて示します。相手への怒りが文面に出ると、主張の中身が伝わりにくくなります。
Q 凍結中に、新しいアカウントを作ってもよいですか。
A おすすめしません。同じ端末や連絡先で作ると、停止を避けるための行為と受け取られ、もとのアカウントの申し立てにも響くおそれがあります。まずは、もとのアカウントの見直しに集中してください。
Q DMで「即日解除できます」と連絡が来ました。
A 応じないでください。審査の結果を外から約束できる人はいません。前払い金をだまし取るものや、ログイン情報を聞き出すものがあります。お金を払ってしまった場合は、消費者ホットライン「188」で、お近くの消費生活相談窓口に相談できます。
Q 相談したら、必ず依頼しないといけませんか。
A いいえ。ご自身で対応できる状況であれば、そのようにお伝えします。ご依頼の前には費用のお見積りをお示しし、合意のない費用を請求することはありません。
まとめ|通らないときは、文面より先に原因を見直す
1 申立文の中身は、原因の見立てで決まる
2 原因に合わせて、説明型・反論型・改善型のどれで書くかを決める
3 前に送った文面と照らし合わせて読まれると考え、事実の説明は変えない
4 投稿に法的な問題が絡むときは、反論を書く前に立ち位置を整理する
5 解除された後は、操作のペース、ツール、権利、ログインの守りを見直す
凍結は、まじめに運用している人にも起こります。凍結されたことで自分を責める必要はありません。大切なのは、感情ではなく事実で動くことです。次の一手に迷ったら、送る前にご相談ください。
参照した公的資料
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執筆・運営について
リーリエ行政書士事務所
SNSアカウントの凍結解除・乗っ取り復旧を専門とする行政書士事務所です(東京都行政書士会所属)。
事務所 リーリエ行政書士事務所
登録 東京都行政書士会 第22080418号
取扱分野 SNSアカウントの凍結・乗っ取りからの復旧、SNSアカウント運用サポート
作成 2026年7月19日
最終更新 2026年11月2日


